今回は、ビール工場で活用されているRFID現地レポートです。 今回のアサヒビール茨城工場の事例には、「あー、これは上手く使ってるな―! うまいのはビールだけじゃないなー」と感心しました。
◆上智大学経済学部 荒木教授が理事をされている、NPO食品高度化
推進協議会の主催で、先日アサヒビール茨城工場におけるRFID見学ツ
アーがあり、約40名ほどの参加者とともに参加してきました。
◆アサヒビール茨城工場は、つくばエクスプレス守谷駅から送迎バス
で約10分のところにあり、操業1991年4月、敷地面積約388,000m2
(東京ドーム約7個分)という広大な敷地に立つ最新鋭工場です。
◆ここでつくられたビールや各種飲料は、同敷地内にある巨大物流セ
ンターから、東京、千葉、埼玉、神奈川、茨木の関東エリアの消費量
の半分の数が毎日配送されています。
◆入場するとすぐに案内された劇場のような立派なホールで、巨大ス
クリーンに上映されるアサヒビールの会社の理念や環境への取り組み
などのVTRを鑑賞。
◆その後、麦やホップなどの原料展示室、仕込み工程、発酵・熟成工
程、濾過工程、びん詰・缶詰工程などの製造工程を順に見学。 工場
全体の環境・景観が、およそ製造工場ということばが似合わないほど、
緑が豊富で、建物がおしゃれ。
◆さて、その後いよいよRFIDのオペレーションの見学場所である物流
倉庫へ移動。 果たして、この巨大ビール工場で、ICタグをどんな対
象物に付けて、どのようにオペレーションしているのか? ビール缶?
それとも段ボールケース? はたまた? とワクワクしながら所定の
場所に案内されました。
◆案内係の方が、「これです」と言って指差した方向を見ると、そこ
には、緑色をした高さ1m位の複数のボンベがパレットに乗っかって
置かれておりました。 1つのパレットには、30本のボンベが積載さ
れています。
◆ICタグは、電波が比較的長距離まで届きやすいUHF帯ダイポールタイ
プのタグ(大日本印刷製)で、この細長いタグは、ボンベ上部の樹脂
で出来ている黒い取っ手部分の内側に張られていました。
◆そのタグの中のIC部分には、アサヒビール自らが管理して発行する
ユニークなガズボンベ用識別コードが格納されており、その情報を、
マイティカード社製ハンディのバーコード兼用型読み取り機で読み取
ります。
◆では、なぜそもそも、ボンベにRFIDを使おうとしたのか? ボンベ
には一体どんな課題が存在していたのか? という点を中心に現場で
質疑応答が始まりました。
◆元々この取り組みは、NPO食品高度化推進協議会主催のグリーン物
流という経済産業省の協力を受けたプロジェクトをベースとしていま
す。
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