「ゆでガエル現象」というものを皆さんはご存知ですか? 何も変わらないと思いこんで現状に甘んじていると、知らない間につかっていたぬるま湯が熱湯になっており、ゆであがって一丁上がりとなってしまう現象のことを言います。 その兆候をまず知ることが先決です。
◆アメリカのオバマ大統領にそっくりなものまねで最近売れている
お笑い芸人のノッチさんが、あるラジオ番組で言ってました。
「相方をチェンジ!とか他人にチェンジしろとばかり言ってないで、
自分こそオバマからチェンジしないとまずいと思ってます!」
◆Yes, We can!と絶好調のノッチさんも、お笑い芸人の過酷な競争
社会の中で、ゆでガエル現象の兆候を感じているのでしょう! 彼
なりに必死で変わろうとしています。 ただ、その番組で早速披露
していた新ネタは、今一つでしたが・・・。
◆ゆでガエル現象の兆候をご紹介します。 怖いのは、それがゆで
ガエル現象の兆候だと中々気づかないという点です。 読者の皆様
の周りに、これからお話するような人はいませんか?
◆もしいたら、その人はまずゆでガエル現象に陥っている可能性が
あります。 また、そのような人が多く見受けられる組織は、既に
組織全体がゆでガエル現象化している可能性があります。
◆兆候その1. 過去の輝かしい成功体験にすがり、その殻
から出ようとしない。
企業の歴史に極端な成功体験がある伝統ある組織や企業のトップの
方々によく見受けられます。 この場合、いわゆる過去の栄光に浸
り続けたいと思ってしまい、新しいことに目がいかない。
「そんなこと、わが社がやるようなことじゃない!」とか、「昔は
全社一丸となって苦労してXXしたもんだ。 何故それが、今出来
ないんだ!?」などという発言だけで終始するようなことがあった
とすると、それはゆでガエル現象の兆候の現れです。
◆先日ある大手重工メーカーの方と飲んでいましたら、こう嘆いて
おられました。 「民主党になって世の中大きく変わろうとしてい
るのに、未だに大型の橋やダムなどの公共土木入札で食うことを夢
見ている。 民間の仕事にしても、昔はクレーンひとつ50億円で受
注したことが頭にあって、今でもそんな金額で見積もりを出せと
トップはいう。 いまや韓国メーカーは同じものを5億円でやりま
すという時代なのに。 このままでは本当に我が社はやばい」
◆兆候その2. 出来ない理由をまず並べる。
「競合他社はどうなんだ?」「業界全体はどう考えているんだ?」
「そもそも前例はあるのか?」「管轄官庁はどう言っているんだ?」
などなど。
◆このような発言が決済権限を持つマネジメントから多く出るとな
ると、新しい企画を持ち込んだ社員、特に若手は、意を決して持ち
込んだ新しい企画や提案を、実現し推進しようという意欲やモチベ
ーションを一気に失ってしまいます。
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