~ サービスサイエンス的思考法でビジネスモデルを探る ~ 国内外の先進的小売企業は、宝の山である販売フロアーに転がっている「顧客が語らない顧客の真の声」を、RFIDやITなどの仕掛けを駆使して拾い上げて成功しています。 さてその秘密と仕掛けとは?
サービスの品質を高めて、顧客満足を向上させるためには、サービ
スを提供する現場で一体何が起こっているのかということを把握
し、そこに問題点や課題を見つけて、適切な対策をとることがとて
も重要です。 これからご紹介する内外のいくつかの先進小売業で
は、独自の工夫や仕掛けで、現場の見える化に成功し、成果をあげ
ています。
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■ 販売フロアーは宝の山。 顧客の意思を可視化せよ!
━━━━━━━━ 情報ソース:独自取材及び日経MJ 2009.08.10━━
◆8月10日付日経MJの一面に、100円ショップを展開するセリアの
記事が掲載されている。 セリアは、神戸市の商業施設・ハーバー
ランドを始めとし、約1000店舗を運営する急成長中の業界の雄であ
る。
◆売上高では、キャンドゥを抜いて業界2位に躍り出て、過去5
年間の売上高の前年度比伸び率では、業界一位の大創やキャンド
ゥが横ばいか下落傾向にあるなかで、セリアは、約10%の伸び率
を誇っている。
◆セリアが大きく業績を向上させている理由はいくつかあると記
事はレポートする。 ライバル各社が「脱100円」で品ぞろえの幅
を広げる戦略に対して、セリアは、ただ漠然と商品を置いておく
のではなく、商品の見せ方など売り場作りに工夫したり、売れ筋
商品だけを置くなど品揃えに工夫をして、顧客のニーズに答えよ
うとしているという。
◆セリアの分析に入る前に、ここで最近よく耳にする「見える化」
の重要性について触れたいと思う。 企業経営において、一体何
を「見える化」しなければならないのか?
◆企業活動の基本として、「PDCAサイクル」という考え方が
ある。 計画(Plan)を立て、実行(Do)し、その結果をチェ
ック(Check)し、その上で対策(Action)を講じるという一連の
サイクルのことである。
◆このサイクルを回すためには、チェック(Check)の部分が如何
に適切に出来るかどうかが、その後の対策(Action)を進める上で、
大変重要となってくるのである。 つまり実行(Do)した結果、何
が起こっているのかを発見しなければならない。
◆製造業、サービス業を問わず、特に、現場で何が問題なのかを
発見(見える化)しなければ、適切な対策を講じることは出来な
い。
◆業績を伸ばしている企業は、この部分の見える化のために、ある
工夫をして、今まで見えなかったことを見えるようにすることで、
問題を認識し、次の効果的な対策を講じて、売上向上、顧客満足向
上に寄与させていることが多い。
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