0️⃣『きっかけ学』人生を変える学びはすべて「キッカケ」で始まる【序章】

2026.07.05

組織・人材

0️⃣『きっかけ学』人生を変える学びはすべて「キッカケ」で始まる【序章】

富士 翔大郎
人材育成コンサルタント、シニアインストラクター

序章 「きっかけ学」 〜人はなぜ、自ら動き出すのか〜 私は長年、「自立型人材育成」をテーマに、人材開発や組織育成に携わってきた。 研修、面談、メンタリング、コミュニティ、ジョブアサイン。 企業における育成施策を数多く実践しながら、ずっと考えてきたことがある。

序章

「きっかけ学」

〜人はなぜ、自ら動き出すのか〜


私は長年、「自立型人材育成」をテーマに、人材開発や組織育成に携わってきた。

研修、面談、メンタリング、コミュニティ、ジョブアサイン。
企業における育成施策を数多く実践しながら、ずっと考えてきたことがある。

それは、

「なぜ人は主体的に学ぶ人と、そうでない人に分かれるのか」

という問いだった。

どれだけ良い研修を用意しても、自ら吸収し成長する人がいる一方で、同じ環境でも全く動かない人もいる。
逆に、たった一つの経験をきっかけに、急に変わり始める人もいる。

私は以前、

「人事ができることは、“きっかけ”を与えることだけだ」

とよく言っていた。

しかし今思う。

それは少し、軽く考えていたのかもしれない。

なぜなら、

「きっかけを与える」

ということ自体が、想像以上に難しく、深く、人間的な行為だからだ。



そんなことを改めて考えるようになったのは、

90歳近い母との出来事

がきっかけだった。

母は昔からガーデニングが好きだった。
庭いじりをし、花を育てることが日課だった。

しかし年齢とともに、外へ出ることがおっくうになっていった。
体力も落ち、準備も面倒になり、次第に庭に出なくなった。

私は最初、

「また花を植えたら?」
「外に出た方がいいよ」

と声をかけていた。

だが、動かない。

当然だったのかもしれない。
好きだったとしても、“最初の一歩”が重くなっていたのだ。

そこで私は、

* プランターを準備し
* 土を入れ
* 苗を買ってきて
* 「植えるだけ」の状態

を作ってみた。

さらに、

「この花、去年きれいやったな」
「これ育ったら楽しみやな」

と、成長を一緒に話題にした。

すると母は、少しずつまた庭へ出るようになった。

その時、私は大きな気づきを得た。

母は、
「やる気がない」のではなかった。

ガーデニングが嫌いになったわけでもない。

ただ、

“動き出せるきっかけ”

が必要だったのだ。

私はこの出来事を通じて、あることを強く感じた。


これは、人材育成でも同じではないか。

企業ではよく、

* 主体性を持て
* 自ら学べ
* 成長しろ

と言われる。

しかし、人は命令では動かない。

むしろ、

* 不安
* 面倒
* 失敗経験
* 孤独
* 自信喪失
* 意味の不明確さ

によって、“動けない状態”になっていることの方が多い。

つまり本当に重要なのは、

「どう育成するか」

より先に、

「どうすれば人は自然に動き出せるのか」

なのではないか。

私はこの問いを、

「きっかけ学」

と呼ぶことにした。

本書で扱う「富士翔大郎メソッド2.0」は、単なる研修論ではない。


研修だけで人は変わらない。
管理だけでも変わらない。
評価制度だけでも変わらない。

人が変わり始めるには、

* その人に合ったきっかけ
* 小さな成功体験
* 信頼できる対話
* 挑戦できる環境
* 仲間との関係性
* 自分なりの意味

が必要になる。

そしてその後に、

* メンタリング
* 面談
* コミュニティ
* ジョブアサイン
* OJT
* 学習循環

といった支援が生きてくる。

本書では、

「人はどうすれば自ら動き出すのか」

を中心テーマに、

* 自律型人材育成
* メンタリング5.0
* 学習循環
* 組織文化
* AI時代の成長支援

までを統合的に整理していく。

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富士 翔大郎

人材育成コンサルタント、シニアインストラクター

● 人材育成、DX・IT、コンサル、マーケの経験を踏まえて、人材教育の新たなアプローチを探求中 明大法なのに齋藤孝ゼミ🤣 教免3種ホルダー イノベーション融合学会専務理事 教育研究家、モノカキの時は、「富士 翔大郎」と言います。天才トム・ショルツの「BOSTON」と「マニュアル車」「海外ドラマ」をこよなく愛する静岡県民

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