セールスで使うトークスクリプトは企業の財産ですね。そのスクリプトのクオリティによって、成約率が決まってくる。そのスクリプトを作る場合に、やや小手先ではありますが、私が留意していることを書かせていただきます。
組織で営業力を上げていくためには、営業のスタンダードづくりが必要ですね。みんなバラバラのことをしゃべっていては、成果のコントロールはおぼつかないです。
とりあえず、標準化してやってみて、だめだったら改善していくほうが組織としては成果をコントロールしやすいんですね。
その時、大事なのは、話す内容。スクリプトです。売れるスクリプトを作らないといけない。
売れるスクリプトをベースに、ロールプレイなどの訓練ができるんですね。
当然、スクリプトを共有した上で、みんなが応用していくぶんにはかまわない。でも、成績が落ちてきたら、修正は必要です。
で、そのスクリプト。はじめは売れる人に同行して、そのしゃべっている要素を抽出して作ればいいと思います。
ただ、はじめて作ると、細かい部分は粗くなってしまいます。
その粗くならないための留意事項を少しだけ書きます。
ここに気をつけるだけで、コミュニケーションが多少、円滑になります。そういうことを書きます。
まず、人称の順序について。
いきなり、あなたの悩みは何ですか?と聞く営業マンはいませんね。実際に営業活動では、まずは、天気の話しや景気の話しをするでしょう。
これ、3人称の話題なんです。
いきなり、私やあなたの話をするのは普通の人間にはしんどい。
だから、スクリプトのはじめは、3人称的になる要素を入れるのが望ましい。
世の中的に社会的にこうですよね?
業界的にこうですよね?
ライバル会社はこうですよね?
トップ企業はこうですよね?
そういうお話しをかわすのはコミュニケーションを円滑にする上では大事です。
できる営業マンはそんなの無意識的にできますが、コミュニケーション能力が低い人は、難しい。いきなりスクリプトを読み出す人もいる。だから、スクリプトにこういう要素を入れるのは大事です。
次に、2人称に入る。これはヒアリングを入れれば良い。3人称トークの後は2人称トークをすると覚えてください。
そうすると、スムーズに答えてくれます。当然、3人称トークの内容と関連付けが必要ですよ。
ヒアリングでは、SPINというフレームがあるので、それをベースに自社の事情に合わせてみてください。
その上で、ようやく提案です。1人称の話しをする。自分たちはこんなことできます!と。
ヒアリング結果を踏まえて、いかにもカスタム感覚、個別感覚のある提案をする。
で、また2人称トークに戻る。こんな提案どうでしょうか?と。
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THOUGHT&INSIGHT株式会社 代表取締役
THOUGHT&INSIGHT株式会社、代表取締役。認定エグゼクティブコーチ。東京大学文学部卒。コンサルティング会社、専門商社、大学教員などを経て現職。