セールスは交渉だ!とおっしゃる方もいます。でも、多くのメンバーでセールスをするなら、あまり交渉的にしないことをお勧めします。ヒアリングしてオファーする。シンプルな構造に標準化するということですね。
営業は駆け引きだ!とおっしゃる方もいらっしゃいます。
自分が頭の回転が速くて、考えていることをよどみなく言葉にできる。
相手のオファーの背後にある状況を瞬時にキャッチできる。そして、カウンターオファーが瞬時に出せる。
こんな人であれば、駆け引きに負けないでしょうね。そして、仕事が取れまくる。
でもね、世の中にこんな人はほとんどいません。
わかりますよね。あなたの周りにいますでしょうか?
いたとしても30人に1人とか、50人に1人ではないでしょうか?
そんなスーパー営業マンにあわせたやり方は普通の人には無理ですね。意外と社長がスーパー営業マンだったりすると、なんで社員は売れないのかな?と思ったりします。
そりゃ、社長がすごすぎるからですね。
それで、コミュニケーション能力の低い人も営業部隊に入ってくることがある。そういう人でもできる営業のプロセスを組んであげると、組織としての営業力が安定しますよね。
とりあえずやらせて、向かない人は配置転換という考え方も1つのやり方ではありますが・・・。まあ、たいていの配置転換はクビと同義だったりしますけど・・・。
私はそういう考え方はあまり好きではないし、すべきでないと思っています。
では、だれでもできるような標準化はどんなものなのか?
難しいことをやらないという方向性です。
難しいこととは何か?というと、オファー合戦そのものです。
オファー合戦をしないかたちでの標準化が望ましいのです。
ヒアリングをひたすらして、そのヒアリング内容にあわせた1つのオファーをカスタムメイドでする。
相手がカウンターオファーできないぐらいに。
カウンターオファーされるのはどういうことなのでしょうか?
相手が自分がしたオファーに、あんまり納得していないということでしょうね。
ヒアリングが浅い段階でオファーしてしまうと、相手の要望の要素を落としている場合が多々あります。そうすると、相手はこのオファー正しいの?と思ってしまう。
そして、相手しかしらない事情をベースに、もっとこういうほうがいいのでは?というカウンターオファーを生みます。
オファーは結果です。
お客さんがカウンターオファーをしてきた場合、これまでヒアリングしたことと、お客さんのオファーに組み込まれている前提が同じなのか違うのかを判断する作業、条件とオファーのつながりを明確化する作業が必要になってきます。
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THOUGHT&INSIGHT株式会社 代表取締役
THOUGHT&INSIGHT株式会社、代表取締役。認定エグゼクティブコーチ。東京大学文学部卒。コンサルティング会社、専門商社、大学教員などを経て現職。