正しくニーズのあるお客様を集めて、お伺いする情報、お伝えするべき情報の順序を正しく設計すれば、買う人の割合は一定に落ち着きます。しかし、クロージングのプロセスは少しだけテクニカルになる必要もあります。
集客のプロセスでニーズのあるお客様を集めます。
その上で、ヒアリングプロセスで、ニーズを聞きます。
そして、お客様に提案をします。
当然、各プロセスで離脱するお客様はいます。資金の問題があるお客様や、冷やかしのお客様には離脱していただきます。
そういうお客様を見極めるようなプロセスを入れ込まないといけませんけどね。
お客様と会話をしながら、適正顧客だけに提案工数をかけるようなプロセス設計をしっかりとします。
ただ、提案プロセスはけっこう難しい。
やはり、交渉的な側面が出てくる。価格交渉が一番大きいでしょう。
問題としては、「高い」と言われた時にどうするか?です。
すぐに「値引きします」と言っている営業マンはいませんか?
それだと、今出している提案の価格根拠はなんですか?というお話しになります。要は「私どもは吹っかけて提案しています」と言っているようなものです。
適正に工数を計算して提案しているんですよね?
そうしたら、「高い」と言われた時にどういうのか?
「もし、お客様のこれらのご要望を満たすだけの作業を弊社でする場合、これだけの金額はかかります。」と正直に申し上げることですね。
その上で、「どうなさいますか」と相手に質問を投げます。
そして、黙ることです。
たまに営業本にも書いてありますが、黙ることです。
黙ると、相手は考えます。そして、答えが出ます。
布石を全て打って、お伝えした上で、お客様に判断を委ねる。布石を打ち切っていないのに、黙ってはいけません。提案のカードを切る前に、全ての準備がしてあって、提案カードを切った。
そうしたら、判断は相手に委ねる。そうすると、これまで入力された情報がお客様の頭の中で結びつき、お客様なりの答えに収束していきます。
ただ、ここは、どの営業本にも書いておりませんが、Yesにもなるし、Noにもなるんです。
Yesならばめでたし、めでたし。「提案を頑張っておつくりした甲斐がありました」とでも言っておいて下さい。
Noの場合。どうしましょう?
基本的には、お客様の要望を聞き、予算も聞き、それにカスタマイズした提案をしているとします。すると、Noになる理由はよくわからないのですが、ちゃんと聞きます。
「そうですか。それは残念です。参考までにお伺いしたいのですが、Noの理由はどういった理由ですか?」と。
いろいろと理由が出てきます。資金がない人を前のプロセスで排除しそこねていたのか、ニーズのヒアリングが間違っていたのか。決裁権限のない人に提案していたのか。
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THOUGHT&INSIGHT株式会社 代表取締役
THOUGHT&INSIGHT株式会社、代表取締役。認定エグゼクティブコーチ。東京大学文学部卒。コンサルティング会社、専門商社、大学教員などを経て現職。