サービスをタイプに分類してみると、差別化のポイントや努力の仕方を明確にすることができます。自社のサービスのタイプと、努力ポイントが合致しているか、いまいちど見つめ直してみましょう。
このようにサービスの全体像を少しロジカルに整理してみると、案外シンプルに分類することができました。そこで、このサービスメニュー分類を活用して、サービス向上のヒントを探ってみたいと思います。
サービスメニューの21分類を活用して、差別化を考える
例えばホテル業界のサービスの違いを、このサービスメニュー分類で表現してみると次のようになります。
・カプセルホテルは、メニュー分類の中の「5.宿泊や作業場所を提供する」というサービスメニューで成り立っています。
・対してビジネスホテルは、「5.宿泊や作業場所を提供する」に加えて、「2.食事や飲み物を提供する」や、インターネットの繋がるPCが置いてあり「6.価値ある情報を提供する」というサービスメニューも提供されています。
・更にランクが上がってシティホテルになると、ビジネスホテルのサービスメニューに加えて、プールが付いていて「18.娯楽を提供する」、医師が常駐していて「11.安心を提供する」、コンシェルジュがいて「17.要求を手配する」といったサービスメニューが上乗せされています。
このように、サービスメニューの21分類を組み合わせることで、自社と他社のサービスメニューの違いを明らかにすることができます。例えば、他社にはないサービスメニュー分類を付加したり、他社と同じサービスメニュー分類であってもその中身を工夫することで、差別化のチャンスが見出せるかもしれません。また、他社や他業界の成功事例をサービスメニューの観点で分析してみると、自社で取り込めるヒントが見つかるかもしれません。
さて、今回は世の中のサービスを分類することで、その全体像を明らかにしてみました。そうすることで、サービスメニュー21分類を使って、他社との違いを明確にすることができるようになりました。そこで次回は、サービスメニューの3つの大分類「モノ提供」「情報提供」「快適提供」を重ねてみることで、付加価値向上のヒントを掴んでみたいと思います。
service scientist's journal(サービスサイエンティストジャーナル)
2017.03.28
2017.04.04
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2017.04.18
2017.04.25
2017.05.02
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2017.05.23
松井サービスコンサルティング ・サービスサイエンティスト
サービス改革の専門家として、業種を問わず数々の企業を支援。国や自治体の外部委員・アドバイザー、日本サービス大賞の選考委員、東京工業大学サービスイノベーションコース非常勤講師、サービス学会理事、サービス研究会のコーディネーター、企業の社外取締役、なども務める。 代表著書:日本の優れたサービス1―選ばれ続ける6つのポイント、日本の優れたサービス2―6つの壁を乗り越える変革力、サービスイノベーション実践論ーサービスモデルで考える7つの経営革新