今回は、総合法令出版から「「プロジェクト力」で仕事を変える!」を出版された、プラネット株式会社 エグゼクティブ・コンサルタントの諸藤一郎氏にお話を伺いました。
その際、プロジェクトのお尻が決まっているからといって、無理なスケジュールを組んでしまうケースがよくあります。ここがポイントです。まずは、お尻のことは気にせずに、これだけの仕事をやるのに、どんな作業が必要で、どのくらいの人数で、どのくらいの時間が必要なのかを、組んでみることが大切です。
スケジュールを組んでみて、もし予定をオーバーするようなら、そこで初めて、どうやって短縮しようかいう話を始めればいいのです。
全体のスケジュールを組む作業は、プロジェクト・マネジャー(プロマネ) が自分で行った方が
いいのでしょうか?
プロマネが勝手に組むのでなく、できればメンバー全員参加で行なうのが望ましいのです。
作業を分解し、WBSを作っていくと、最下位レベルに細分化された作業がザーと横に並びます。
それをみんなで共有することにより、メンバー各々がプロジェクトの全体を把握することができ、全体の中で自分の仕事は何なのかを知ることができます。
その後、ネットワーク図(作業を実施の順番に並べる)も一緒に作れるとすごくいいですね。これにより、自分の作業が誰の次に来て、自分の作業が終わったら誰に渡すのかが分かり、自分の仕事・責任が見えてきます。
諸藤さんのプロジェクトマネジメント研修では、どんなことをするのでしょうか?
初めにチームに分かれ、チームごとにプロジェクトのテーマを決めてもらいます。 その内容は何でもよくて、例えば、「阪神タイガースを優勝させる」とか「道頓堀にダイビング施設を作る」など楽しくできるようなテーマを設定します。その後、WBS、ネットワーク図を作り、各々の役割を決め、スケジュール(ガントチャート)を作成して、メンバー個々の作業負荷をならして、リスクの洗い出しとその解決策の検討をしていくという流れで進めていきます。
今回出版された書籍「「プロジェクト力」で仕事を変える!」では、プロジェクトマネジメントの手法を
「日常業務に生かす」ということを提案されていますが、そのようなことを考えられた背景などを
お聞かせいただけますか?
近年お付き合いのあった会社で、リストラをやった会社があり、日常業務がガタガタになっているのを見てきました。ベテランがスコーンと職場からいなくなって仕事を教える人がいないまま、残った社員が前の年の資料をひっくり返したりしながら、つじつまだけ合わせている。若い社員は、何をやっていいのかわからず、おどおどしているひどい状態でした。
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