今回は、「ガチンココーチ」の異名をとる、ビジネスコーチ社の泉一也氏にお話を伺います。
泉さんが「コーチング」というものに出会われたきっかけは、何だったのでしょうか?
最初に入社したITコンサルティング会社では、人事で採用の仕事をしていました。そこで、せっかく優秀な人材を集めても、途中でモチベーションを下げて辞めていく人が後を絶たないという現実に直面したのです。なぜ会社に定着しないのかと社員にインタビューをしてみると、会社のマネージメントへの不満がとても多かった。何故この仕事をやるかの説明など全くなく、「いいからやれー」的な一方通行なマネージメントに対する不満が、モチベーション低下の原因でした。
当時はまだ「コーチング」というものは一般的には知られておらず、ある書籍を通じて「コーチング」というものを知りました。 コーチングでは、「上司が部下をどう支援するか」を考えるのに対して、勤めていた会社では、
「上司が部下をどううまく使うか」という考えでした。当時の問題を解決するのは、まさにこれだ!と会社にコーチング導入を提案したが、「そんな甘っちょろい考えはダメだ!」と全然相手にしてもらえませんでした。
そもそも会社との価値観が違っていたのです。 それを機に、「コーチング」というものに興味を持ち、コーチング専門の会社に移りました。
そのコーチング専門の会社で経験を積んで、独立された背景は?
入社してまず鞄持ちをしながらコーチングの修行をしていきました。最初は、美容院のオーナーの電話コーチングから始まり、その後たくさん大手企業の研修講師を経験していきました。 しかし、研修講師として多忙な日々を送る一方で、新たな考えを持つようになりました。 コミュニケーションスキルの1つとしてのコーチング研
修ではなくて、自分は、もっと現場に入り込んで組織活性化のお手伝いをしたい。トレーニングはあくまでもバーチャルなものなので、もっと実践的な「現場活性化のコーチング」をやっていきたいと考えるようになり、独立して一人でやることにしました。しばらく一人でやっていたところ、同じような考えを持っているメンバーとの出会いがあり、2005年4月にビジネスコーチ社を立ち上げるに至りました。
「現場でのコーチング」とはどういうものでしょうか?
例えば、研修トレーニングでは、各部署から集められた部長同士がバーチャルでコーチングの練習をしますが、これは現実ではありえない話。上司のトレーニングならば、部下とやらなければ意味がない。
一方、現場でのコーチングでは、実際に部署のメンバーを集めて、リアルなテーマで、本音で話す機会を設けて、そこで私がコーチング実践の場を創り出します。まさにリアル・コーチングです。
次のページそのリアルなコーチングは、どのように進めていくのですか?
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