「顧客志向」を建前論に感じてしまうかもしれません。しかし最近、本気になって顧客志向を実現することで、サービスやCSで競争優位を築こうという企業が増えています。しかし一体何をしたら良いのか分からない。そこでサービスの本質を理解して、ロジカルかつ組織的に取り組むための方法として、サービスサイエンスが注目されています
PR:’15/11/20開催 セミナー受付中 CS向上を科学するサービスサイエンスの基礎 ~顧客はサービスを買っている~
「事前期待」を掴まずして、サービスは提供できない
先ほども触れましたが、多くの企業では現在、いろいろなお客様を十把一絡げにして「お客様」としか定義できていなかったり、属性情報でしかお客様を定義できていないことがほとんどです。これでは現場はピンときません。「30代独身女性」のお客様に喜んでもらって保険加入者を増やそうと言われても、保険の相談窓口のスタッフは「いったい何をしたらよいものか・・・」と困ってしまいます。
そこで、「事前期待」でお客様を定義すれば、「できるだけ安心な保険がよくて、納得できれば高くてもよい。なおかつ、お勧めしてほしい。」というタイプのお客様に喜んで契約してもらうためには、具体的にどんな努力をすべきか、誰でもピンとくるのです。
このようにお客様の定義の仕方を変えることで、努力のポイントが今までよりはるかに明確になり、CS向上やサービス改革のために、明日から具体的に何に取り組めばよいかが一目瞭然になります。掛け声や建前なCS向上から脱却して、効果的で具体的なアクションに繋がるCS向上活動を進めるために、「我々のサービスが満たすべき事前期待は何か?」について、是非議論していただければ幸いです。
続きは会員限定です。無料の読者会員に登録すると続きをお読みいただけます。
- 会員登録 (無料)
- ログインはこちら
service scientist's journal(サービスサイエンティストジャーナル)
2015.08.06
2015.08.20
2015.09.03
2015.09.17
2015.10.01
2015.10.15
2015.11.26
2015.12.10
2015.12.24
松井サービスコンサルティング ・サービスサイエンティスト
サービス改革の専門家として、業種を問わず数々の企業を支援。国や自治体の外部委員・アドバイザー、日本サービス大賞の選考委員、東京工業大学サービスイノベーションコース非常勤講師、サービス学会理事、サービス研究会のコーディネーター、企業の社外取締役、なども務める。 代表著書:日本の優れたサービス1―選ばれ続ける6つのポイント、日本の優れたサービス2―6つの壁を乗り越える変革力、サービスイノベーション実践論ーサービスモデルで考える7つの経営革新