仏教の開祖仏陀、お釈迦さまの誕生日をお祝いする日です。クリスマスのようには認知度が高くありませんが、多くの寺院では花で飾られた花御堂がおかれ、甘茶がふるまわれます。
今日、4月8日はお釈迦さまの誕生日「灌仏会(かんぶつえ)」です。
「灌仏会」はもともとお釈迦さまの誕生を祝う仏教行事ですが、明治時代に入り新暦4月8日となった頃から「花まつり」として一般にも親しまれるようになりました。呼称については諸説あるようですが、お釈迦さまが生まれたのはルンビニの花園とされていますので、花とは縁があるのでしょう。地方によっては、月遅れの5月8日となります。
この日は灌仏会法要のため、境内にはたくさんの花々で飾った「花御堂(はなみどう)」が設けられ、甘茶(あまちゃ)を入れた水盤に「誕生仏」と言われるお釈迦さまの像が置かれます。お釈迦さまの誕生時に九頭の龍が天から清浄の水を注いで産湯を使わせたという故事や、甘露の雨が降り注いだという故事から、ひしゃくで甘茶をすくい、誕生仏の頭上から注いでお参りします。
一般の方にはあまりなじみのないお釈迦さまの誕生日ですが、多くの寺院では一般の参拝者にも甘茶がふるまわれ、甘茶で習字すれば上達するとの願掛けなども行われます。仏教系の幼稚園などでは「稚児行列」を行うところもあります。仏教では珍しく、桜などの花々が咲くこの季節ならではの華やかな行事となっているようです。お近くの寺院を訪れてみてはいかがでしょうか。新しい発見があるかもしれません。
それにしても「灌仏会」はクリスマスと違って盛り上がりません。
文部科学省の調査※によれば、仏教系の信者は8700万人ほどもいて、キリスト教系の信者195万人を大幅に上回っています。数で見ればクリスマスよりもよほど認知度が高くてもおかしくないのに、あまり認知度が高くありません。宗教を離れたイベント化、サンタクロースやケーキやプレゼントの威力は大きいようです。不敬ながら、あんがい「花まつり」関連商品の開発やマーケティングは穴場かもしれません。
(※文部科学省宗教統計調査(平成27年度)によると、神道系9,200万人、仏教系8,700万人、キリスト教系195万人、その他897万人となっています。ただし、信者数は宗教団体の自己申告数のため、合計すると総人口を上回ります。)
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