北海道阿寒湖のマリモが国の特別天然記念物に指定された記念日です。マリモが丸く大きくなるためには、特殊な環境と長い長い時間がかかります。阿寒湖は世界でもとてもめずらしいマリモの群生地です。
今日、3月29日は「マリモの日」です。
マリモといえば、阿寒湖のあのほわほわした大きな藻のかたまりを自然と思い浮かべますが、実は丸くて大きなマリモが群生しているのは世界中で2か所だけだそうです。マリモの“もと”である繊維状の藻は北半球に広く分布していますが、大きく丸まるためには特殊な条件が必要なため、めったに群生しません。現在、確認されているのはアイスランドのミーヴァトン湖と阿寒湖だけです。阿寒湖のマリモは、1952年3月29日に国の特別天然記念物に指定されました。
この奇跡のマリモが生息している阿寒湖は、北海道釧路市に位置する人気の観光地です。全域が阿寒国立公園に含まれていて、豊かな自然と温泉があり、アイヌコタンなどの観光施設も充実している観光地です。冬には全面結氷し、ワカサギ釣り、スケート、スノーモービルなどのウィンタースポーツが盛んで、阿寒湖氷上フェスティバル・冬華火などのイベントも開催されます。周囲の原生林は、今春、放送されているNHK大河ファンタジー「精霊の守り人」の青池、青弓川の上流、原生林の森シーンのロケ地にもなっています。
有名観光地として年間100万人もの人が訪れる場所で、貴重なマリモを守るため、阿寒湖のマリモの群生地上を船で訪れることは禁止されています。阿寒湖に吹く絶妙な風にゆられて、丸く大きくなっていくマリモですが、野球のボールくらいのサイズになるまでに150年から200年かかると言われています。あまりにもその成長速度が遅いため、まだ確かめた人はいません。それほどに、阿寒湖のマリモは稀有な存在なのです。
マリモは、つまようじで突くとプルンとむける「まりもようかん」や、ちょっと微妙なゆるキャラ「まりもっこり」など、観光資源としても大いに活用されています。阿寒湖から50㎞離れたシラルトロ湖の丸くならないマリモを人の手で丸めた「人工マリモ」は、小さなビンに入れられお土産として売られています。親しみやすく作られているため、一見、たくさんあるように見えますが、実はとても貴重なマリモ。自然の状態のマリモを見に行くことができないので、チュウルイ島に展示観察センターが作られ水槽の中の大きなマリモが見られるようにしてあります。
阿寒湖で、天然のマリモは大切に守られているのです。
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