1878年(明治11年)の今日、東京・虎ノ門で行われた電信中央局の開業パーティーの席上、50個のアーク灯が点灯されました。この日本初の電灯の点灯を記念して、日本電気協会が1955年(昭和30年)に制定しました。
今日、3月25日は「電気記念日」です。
1878年(明治11年)の今日、東京・虎ノ門で行われた電信中央局の開業パーティーの席上、50個のアーク灯が点灯されました。この日本初の電灯の点灯を記念して、日本電気協会が1955年(昭和30年)に制定しました。
電気というのは物質ではなく現象なので、記念日があるというのもおもしろい気がしますが、「電気の日」です。由来からすると「電灯の日」でもあるようです。
明治11年まで電灯がなかったという事実を、現代の感覚だとあまり実感できません。テレビでやっている時代劇だと、夜、行灯(あんどん)のあかりだけでパッと部屋中が明るくなったりしますが、実際には行灯は豆電球よりも暗かったそうです。行灯のまわりがうすぼんやりするだけで、モノに影ができるから何かがあるとわかるくらいの、照明ならぬ照影でした。
しかも行灯に火を灯そうと思ったら、『火打石を何度も叩き、火口へ火花を散らし、丹念に息を吹きかけ小火に育て、それを付け木の硫黄に移し、炎があがったら慎重に油皿の灯心へ点火する。』という手間のかかりようです。スイッチひとつで煌々と部屋を照らす電灯のある今の生活とは、まったく異なる暗い夜を、ほんの150年前の人々は過ごしていたのです。
東日本大震災の後、東京電力管内では、ずいぶん長い間、節電のため照明が落とされ、薄暗かった時期がありました。オフィスの天井の蛍光灯も、地下道も、地下鉄の中も、ひとつおきに蛍光灯が外され、昼間でもずいぶん暗いと感じたものです。初期には計画停電なるものも実行され、ごく普通の日に町中が闇に沈むという稀有な経験もしました。多くの人が電気、電灯のありがたみを感じたのではないでしょうか。
電気は今、生活になくてはならない「ライフライン」となりました。電灯のない生活も考えられません。早寝早起きして太陽光で生活し、満月の夜にだけ夜歩きができるような生活に、今更戻ることはできません。原子力発電の是非をめぐる議論も、再生可能エネルギー開発も、まだまだこれからのような気がしています。4月からは「電力自由化」もはじまります。電気の行く末を考えてみたい「電気記念日」です。
※文中『 』内は杉浦日向子著「隠居の日向ぼっこ」より引用しました。
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