「ゆでガエル現象」というものを皆さんはご存知ですか? 何も変わらないと思いこんで現状に甘んじていると、知らない間につかっていたぬるま湯が熱湯になっており、ゆであがって一丁上がりとなってしまう現象のことを言います。 その兆候をまず知ることが先決です。
◆何故なら、こうした質問には、誰もやっていないことを提案して
いる訳ですので、そもそもそんな問いには解があるはずもない訳で
すし、それでいて答えられないと、必ず「そんなことも調べていな
いのか! 出直してこい」で終わりです。
◆こうなると、新しい感性や発想、アイデアに基づいた考え方、新
企画、空気の流れなどが組織に入り込む余地はなくなり、せっかく
勇気や情熱を持って提案した社員も口をつむるようになってしまい
ます。 これは、ゆでガエル現象の兆候といって差し支えないでし
ょう。
◆兆候その3. 業界だけで群れる。
ゆで上がらないために、色々な業界から講師を呼んで、セミナーや
勉強会を開催する企業グループが多くなりました。 筆者も数多く
の団体、企業から呼ばれて、RFIDや新規事業開発などの講演させて
頂くことも多いです。
◆ただ、参加企業はいつもの顔見知りの同業他社だけで和気あいあ
いとした雰囲気で受講し、講演をお願いする講師は外部であっても、
その業界特有の事情をわざわざ説明し、その業界が納得できる内容
の講演をお願いし、結果として無難な会となってしまうことがよく
あります。
◆これでは、せっかく外部から煮え湯をぬるま湯に突っ込んでもら
う機会を逸するどころか、益々ぬるま湯にいることがあたかも正当
化されるような誤解を招く危ない勉強会になってしまいかねません。
◆業界を超えたメンバーと、全く畑違いの講演講師を呼んで、冷や
水、あるいは、敢えて煮え湯をかぶろうではないか!といった喧々
諤々の心意気が感じられないようなセミナーや勉強会は、ゆで
ガエル現象の兆候と言えるでしょう。
◆なかなか、そうは言ってもゆでガエル現象の兆候を察知
したところで、自分に鞭打って、みずから這い出ることは難しいこ
とかもしれません。
◆ましてや、企業理念や企業風土といったある種の行動規範に定義
された伝統的な企業組織が、鍋から脱出するために変革するとなる
と一筋縄ではいくものではありません。
◆ただ、一番怖いのは、その兆候さえも感じ取れないほど疲弊して
しまうことだと思います。 兆候さえ感じ取るセンサーが
あれば、恐らくどんな個人も企業も何とか動きだすことは出来るの
ではと思います。
◆何も知らないうちに、動くこともなく、ゆでガエってしまうこと
が一番怖いことなのです。
◆次回は、まだいくつかのゆでガエル現象兆候センサーの
お話と、その兆候を察知した後、どういう行動論で脱出を試み、
進化を続けることが出来るのか、その方法論、ノウハウをお話して
行きたいと思います。
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