「受身の美学」がプレゼンで活きる 

2009.06.17

仕事術

「受身の美学」がプレゼンで活きる 

増沢 隆太
株式会社RMロンドンパートナーズ  東北大学特任教授/人事コンサルタント

プロレスラー三沢光晴の死は、プロレスファンだけでなく、社会全般にも衝撃的なニュースでした。 生前「受身の天才」と呼ばれた三沢ですが、プロレスの受け身は大切な説得力につながります。

亡くなった三沢氏は「受けの天才」と呼ばれ、相手レスラーの技を全部受け、その上で自身の得意技で決着を付ける、という正に「王道プロレス」を実践したのです。
良いところだけ、オイシイ話・情報だけを並べても説得力は出ないのです。時に自分に不利なことも、勧める提案の弱点も上手にプレゼンすることは、相手の技を受けるの同様、説得力として重要なパフォーマンスでしょう。

単に情報を伝える、ではなく、いかに効果的に情報を「浸み込ませるか」を考えて下さい。超一流と呼ばれるレスラーが、プロレスで用いる様々な演出技法は、こうしたプレゼンテーション技術として、たいへん優れています。
俳優、歌手、政治家、あるいは他にも観衆に対してプレゼンテーションを行う立場の方、ぜひ「超一流のプロレス」を見て下さいね。

ちなみに私は国際プロレスが倒産し、アントニオ猪木に挑戦した(生きるためせざるを得なかった)ラッシャー木村が、結局試合は負けましたが、猪木の張り手30連発を受けても(この数字もプロレス的。本当に30発だったかどうかは関係ない)耐え抜き、そこで仁王立ちのまま、頭突き一発で猪木を倒した光景を生で見、号泣していた子供でした。

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増沢 隆太

株式会社RMロンドンパートナーズ  東北大学特任教授/人事コンサルタント

芸能人から政治家まで、話題の謝罪会見のたびにテレビや新聞で、謝罪の専門家と呼ばれコメントしていますが、実はコミュニケーション専門家であり、人と組織の課題に取組むコンサルタントで大学教授です。 謝罪に限らず、企業や団体組織のあらゆる危機管理や危機対応コミュニケーションについて語っていきます。特に最近はハラスメント研修や講演で、民間企業だけでなく巨大官公庁などまで、幅広く呼ばれています。 大学や企業でコミュニケーション、キャリアに関する講演や個人カウンセリングも行っています。

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