社長さんや経営幹部の方とお話ししていると、戦略コンセプトをどのように経営に活かせばいいかわからないんだろうな、と思うことが良くあります。もしくは、流行言葉の勉強はしているけど、聞きかじりでよくわかっていない、もしくは誤解して使っていることもあります。
ただ、ちょっと高いですので、厳密にはブルーオーシャン的ではなく、絶品Wチーズバーガーは完全に高価格化に行ってしまっています・・・。そして、芳しくない結果となっていますけどね・・・。ブルーオーシャン的ではあるけど、中途半端だったんですね。
徹底してブルーオーシャン的な会社はどこにあるのでしょうか?よく言われるのが、QBハウスという1000円で散髪できる会社です。床屋さんや美容院はいろいろとサービスしすぎな感はありませんか?髭を剃ってくれたり、肩を揉んでくれたり。育毛剤までつけてくれたりして。そういったことを一切廃し、髪をスピーディーに低価格で切ることのみに特化した会社です。
でも実は、QBハウスのコンセプトは大前研一氏がベストセラー、「企業参謀」でそのまんま書いています。「床屋に行くと、シャンプーや髭剃りなど自分でもできることに時間とお金を使っていて無駄だと感じる。髪だけ切ってくれ。その他のコストにいくらかけているんだ!シャンプーや髭剃りはやめて値下げしろ!」と。さすがは大前先生ですね。
あと、最近で有名なのはWiiでしょうか?ゲーム業界自体が開発費が高騰、高機能、高価格化してしまい、ユーザーがコア化する中で、別に開発費をさして高くしなくても、身近なテーマで手軽にできるものをゲーム化すればより広い市場が取れる、といった事例を示してくれましたね。
さて、これを自分の会社で使うにはどうすればいいのか?お客さんが本当に自分の会社の商品、サービスで価値を感じているのは何なのか?をしっかり把握した上で、その価値を感じている部分以外はバッサリ切り捨てる、減らす、ことです。
そして、お客さんが価値を感じることに対して集中する。そうすると、低価格化とお客さんにとっての高い価値が同時に実現される。
以前、接客レベルが低いのに、儲かっている会社の社長さんとお話ししているときに、うちも接客レベル上げないとなあ、競合は接客サービスに力を入れているから、と言われて、あわてて止めました・・・。儲かっているという事実のみが企業には大事なんです・・・。
接客サービスに力を入れていて、儲かっていないということは、無駄な部分に投資をしているということになります。接客サービスに力を入れたら、今のお客さんが逃げていって、代わりに、お金を落とさない、サービスにうるさいお客さんがやってきてしまいます、そして儲からなくなってしまいます、と・・・。
続きは会員限定です。無料の読者会員に登録すると続きをお読みいただけます。
- 会員登録 (無料)
- ログインはこちら
ストラテジー
2008.11.09
2008.11.03
2008.10.21
2008.10.08
2008.09.15
2008.07.23
2008.06.14
2008.05.29
2008.05.06
THOUGHT&INSIGHT株式会社 代表取締役
THOUGHT&INSIGHT株式会社、代表取締役。認定エグゼクティブコーチ。東京大学文学部卒。コンサルティング会社、専門商社、大学教員などを経て現職。