模倣や追随などフォロワーの戦略について考えてみたい。
企業の戦略や市場競争における重要な要素として差別化がある。企業活動においては、常に、人と違う製品やサービスを提供することを強いられるものである。他社と違う製品・サービスの開発、顧客ニーズへの素早い適合、流通・サービスにおける創造力などは大切である。製造、販売、サービスなどにおいて顧客ニーズに適合するイノベーションを実現できれば望ましい。
しかし、ほんの一握りの才能ある人々(いないと考えた方が良いかも知れない)を除いて、差別化の信奉は理想に過ぎない。現実において短期的にはあまり意味を持たない。
成功しているビジネスの源泉は、模倣であり、既にあるモノの採用・適用・応用だと言うことができる。
トヨタやホンダ、ソニーや松下、マイクロソフトやアップルなどでさえも今日の成功の背景に模倣、あるいは、採用・適用・応用がある。
偉大な発明の基礎となるのは模倣である。教育や訓練などは、基本的な部分の模倣の仕方を教える活動である。
模倣者は、小規模だが特定の市場を生みだし、拡大して、市場の中でリーダー、あるいは、より大きな市場に対する挑戦者へと成長する。
企業の合併・買収(M&A)なども模倣や追随の一つの積極的な形態だと言える。
模倣者や追随者、つまり、フォロワー(Follower)が成功する条件は一つである。それは、表面的な形状、算式、論理を模倣するのではなく、それらの中核にある意志を引き継ぐということである。
正しい意志を正しく継承した者だけが生き残る。最も篤く、最も適切に正しい意志を継承した者、継承できた者が、特定の分野や市場のリーダーになる。
【V.スピリット No.75より】
V.スピリット総集編4
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