市場の変化と企業の経営について考えてみたい。
個人の強みは、資質、知識、能力、経験、さらには心がけなど心理的な状態によって支えられている。企業など組織の強みは、そのような個人の強みを総合したものに、組織としての相乗効果が加減されて生まれる。
組織の相乗効果は人材の構成(どのような人材が組織を構成するのか)、人材の関係(上下関係や意思疎通の形態)、基本理念や組織行動の基本となる価値観などによって決まる。組織の相乗効果は、プラスにもなるしマイナスにもなる。
野球に例えれば、選手間のチームワーク、個々の選手の役割、監督の采配やリーダーシップなどによってチームの力が決まる。四番バッターだけを集めても試合に勝てるものではない。一方で、スターのいない無名のチームでもチームワーク、個々の選手のモチベーション、戦い方次第では強豪チームに善戦したり、場合によっては勝つこともできる。
しかし、企業の活動は、スポーツ競技とは違う。企業活動においては、ルールが変ることがある。投げたボールを打って得点する競技が、ゴールにボールを蹴り込む競技となったり、ボールを持ってゴールにかけ込むことで得点を競う競技になったりする。あるいは、相撲が、レスリングになり、K1になったりする。
ゲームのルールの変更は、消費者の嗜好の変化、技術革新、社会・経済・政治における変化などによって行われる。それは計画的な変化であることもあるが、予想が出来ない変化であることも多い。
不確実な未来に対処するためには、変化を読んで自ら変化する力、変化の流れに乗る力、変化を自ら作り出す力が必要である。その原動力となるのは顧客ニーズに適合する自らの強みである。それは過去の成功に裏付けられるような顕著な強みであり、また、将来に向けて発展・拡張・進化する強みである。
【V.スピリット No.79より】
V.スピリット総集編4
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