消費者が購買行動をおこすための心の周波数について引き続き考えてみたい。 【最終回】
企業活動は、それを取巻く社会、産業、市場の構造や方向性を決める政治(規制)、あるいは、企業活動に参加する個人の心や感情が醸成する倫理感や道徳心などの精神文化、あるいは、宗教と、比較的短命な流行などとの間にあって、適切な波動を形成して、様々な波動からなる一連の波動の帯の一部を適切に構成しなければならない。
これら大小の波動はお互いに干渉する。干渉した信号は消費者の心の受信機にとって不調和な雑音になる。あまり干渉の程度が大きいと「心の受信機」を壊してしまうかも知れない。
これらの波動は補完関係、あるいは、より波長の大きいものが小さいものを許容する関係になければならない。政治や精神文化は、中規模な波長の企業活動と調和するものでなければならないし、企業活動は、流行を取り込んむものでなくてはならない。
音楽やファッションなど、比較的小さな波長の信号は、人の好き嫌いがはっきりしやすい。一方で、それらは一部の人から嫌われても存在可能な信号でもある。消費者から嫌われるような企業活動は困難になり、事業の継続は難しくなる。人々が受け入れない政治、倫理観、道徳心、あるいは宗教の存続は許されない。波長がより大きい信号は、「良い」ものや「許容される」ものしか存在し得ないだろう。
これら大小の信号は、小さな干渉を繰り返して、全体として最適な周波数の帯を形成する。小さな干渉は避けられないが、干渉を回避する唯一の方法は「善意」を用いることである。
音楽やファッションなど小さな波長の信号は、決して意識的なものでなくても、善意の範囲内で、規則性と不規則性を創造的に組合せることによって生み出される。
企業では、善意によって運営される組織に所属する善意の個人が製造する製品や提供するサービスが消費者の心をとらえる。
あるいは、善意の個人が創造する製品やサービスを企業内部に取り込むことによってビジネスが生まれる。技術開発などの根源的な研究活動では善意も悪意もないが、技術の製品化やサービスへの活用においては善意が不可欠となる。
企業活動は消費者に対する「善意」を競う活動だと言える。それが消費者の好む周波数を生み出すようである。
【V.スピリット No.73より】
V.スピリット総集編4
2008.07.18
2008.07.18
2008.07.18
2008.07.16
2008.07.15
2008.07.14
2008.07.12
2008.07.12
2008.07.13