2026.05.20
人が育たない会社ほど、採用に逃げる ――離職が止まらない企業に必要なのは「人を採る力」ではなく「人が育つ器」である
齋藤 秀樹
株式会社アクションラーニングソリューションズ 代表取締役 一般社団法人日本チームビルディング協会 代表理事
人が辞める。若手が続かない。現場が足りない。管理職が疲弊している。そのたびに、多くの企業はこう言う。 「もっと採用に力を入れなければならない」もちろん、採用は重要である。人がいなければ事業は回らない。 欠員が出れば、現場は苦しくなる。人手不足が深刻化する中で、採用活動を止めることはできない。 しかし、ここで問わなければならない。 なぜ、人が育たない会社ほど、採用にばかり力を入れるのか。
5. 離職の真因は、「条件」だけではない。「関係性」と「成長実感」の欠如である
もちろん、賃金は重要である。
休日も重要である。
労働時間も重要である。
これらを軽視してはならない。
中小企業白書でも、賃上げ率が高い事業者ほど定着率「7割以上」の割合が高く、賃上げしていない事業者では定着率「3割未満」の割合が高いことが示されている。
しかし、賃金だけで人は育たない。
休日だけで人は本気にならない。
制度だけでチームは強くならない。
同じく中小企業白書では、社内コミュニケーションが円滑である事業者の方が、従業員の定着率「7割以上」の割合が高いとされている。また、円滑な社内コミュニケーションは、業務上の迅速な情報共有や従業員のモチベーション向上にもつながる可能性が示されている。
ここに本質がある。
若手が辞めるのは、単に給料が低いからだけではない。
仕事が大変だからだけでもない。
むしろ、多くの場合、若手はこう感じている。
ここにいても、自分は育たない。
相談しても、変わらない。
失敗しても、学びにならない。
頑張っても、見てもらえない。
この職場に、自分の未来を預けられない。
つまり、離職の根底には、
関係性の不足
成長実感の不足
承認の不足
未来イメージの不足
がある。
これは、求人広告では解決できない。
採用動画でも解決できない。
スカウトメールでも解決できない。
解決できるのは、日々の職場の関わり方だけである。
組織ism
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株式会社アクションラーニングソリューションズ 代表取締役 一般社団法人日本チームビルディング協会 代表理事
富士通、SIベンダー等において人事・人材開発部門の担当および人材開発部門責任者、事業会社の経営企画部門、KPMGコンサルティングの人事コンサルタントを経て、人材/組織開発コンサルタント。
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