まず、沈没船なのかを読者の皆さんが判断いただく材料(データ)を前半で提示します。 後半は、私が見続けている現場・現実から、私が今の組織が抱える課題を組織と人材の観点から 課題と処方箋を提案しています。 ここから皆さんの日常に小さなチャレンジが生まれたら素敵だと思っています。 まだ諦めていない方が多いことを願っています。
さながら最新のパソコンにWINDOWS95を積んでいるようなもの。ハードを最新でも性能を引き出せない。さらに最新のアプリケーションも動かない。
皮肉ではありません。現実です。
それに気づいている若手リーダーもいるが、上層部にそれを理解する感性がない。
そして、人材投資もしない。今の日本企業は経営やマネジメントの優先順位が分かってない。
企業組織のパフォーマンスはOSであるマネジメントで決まる。そのOSを時代の変化と共に変化させなければ、沈没船の浸水はさらに加速する。
これは一過性の研修やテクニックの問題ではなく、組織風土や文化を刷新するという経営そのものの課題です。
それに気づかない経営者やリーダーは、沈没船の船長か裸の王様と言える。
それを見て見ぬふりをして変革へのチャレンジをしなしメンバーは、甘んじて沈没船と共に心中することを受け入れていることになる。
あなたはそれでいいのか?
【知識獲得を支援する仕組みづくり】
もう一過性の無駄な企業研修はやめた方がいい。
参加者に明確な目標と当事者意識が欠落した状態で研修に参加しても、研修内容は1週間で忘れる。
企業研修の多くの参加者の口から飛び出すのは、受講目的ではなく「会社に言われてきました」と、つまり目的は参加すること。そして、何となく、その時間を過ごして、帰っていく。
この行為に貴重な人生の時間を費やしている。まさに不毛としか言いようがない。
こんなことに極めて少ない貴重な研修予算を割いている。ナンセンスだ。
重要なことは目的と当事者意識のある人材に集中投資をすること。これは年齢や立場に関係なくです。
会社側はより良いメニューや支援体制を準備する。良いメニューは研修担当だけではなく、広くメンバーから募る。支援体制とは学びが活かせる職場環境や上司が学びを仕事に活かせる支援ができることを指す。
そのためには当事者の受講動機以上に、受講者と上司が受講者に何を期待し、職場に何を持ち帰り、研修で得たものを受講者の成長と職場でどのように生かすかを話し合い腹落ちした段階で学びを始めることが理想です。
それがなければいかに当事者が素晴らしい気づきや学びを持ち帰っても、上司がそれを潰してしまいます。
それがない研修体系や研修制度は、箱もの行政同様、箱だけ作って魂をいれないのと同じです。
そんなことに経営資源を割くことは無駄以外の何物でもない。
【組織シナジーを妨げる個人評価偏重からチーム評価】
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2009.02.10
2015.01.26
株式会社アクションラーニングソリューションズ 代表取締役 一般社団法人日本チームビルディング協会 代表理事
富士通、SIベンダー等において人事・人材開発部門の担当および人材開発部門責任者、事業会社の経営企画部門、KPMGコンサルティングの人事コンサルタントを経て、人材/組織開発コンサルタント。