「理系」と呼ばれる分野の取材と執筆を得意ジャンルとするライター集団「パスカル」を率いる、インタビューのプロフェッショナル、竹林篤実さん。哲学科の出身ながら、文系・理系の枠を超えてライターとして幅広く活躍される竹林さんにお話しを伺いました。(聞き手:猪口真)
猪口 ライター稼業を目指す若手の方に、何かアドバイスはありますか。
竹林 医学部の先生から教わった教訓が、「読む人に役立つよう考えろ」です。読んだ人が、それを読んだ結果として何を得られるのかを考える。そうすると言葉の使い方が変わるはずです。例えば、「道を蛇が横切っていた」と書くのではなく、どんな蛇がどういうふうに動いていたのかというところまで書けば、読んだ人が何かを得ます。それは、単純な形容詞を使うな、という教えだったりもします。お医者さんは時間効率にシビアです。患者さんの命と向き合っていることを考えると、時間は無駄にできない。時間を無駄にしないためには、正確にコミュニケーションしなければいけない。正確にコミュニケーションするということは、話すときにはできるだけ早く話し、文章は的確に書くということです。
猪口 そうやって研ぎ澄ましていくのですね。今日は大変勉強になりました。
続きは会員限定です。無料の読者会員に登録すると続きをお読みいただけます。
- 会員登録 (無料)
- ログインはこちら
インサイトナウ編集長対談
2022.03.16
2022.08.12