新規事業には4つのアプローチがある

画像: Climate-KIC News

2015.08.06

経営・マネジメント

新規事業には4つのアプローチがある

日沖 博道
パスファインダーズ株式会社 代表取締役 社長

新規事業には4つのアプローチがある。「競争戦略」「新カテゴリー創出」「ビジネスモデル開発」「“From Scratch” 」である。

「新規事業には4つのアプローチがある」などと言うと、多くの人は「そんなにあるのか」と惑われるかも知れない。でも実際あるのだ。しかも適する状況も違っている。

4つのアプローチ(および方法論)とは「競争戦略」「新カテゴリー創出」「ビジネスモデル開発」「“From Scratch” 」である。順を追って簡単に解説しよう。

第1の「競争戦略アプローチ」というのは、市場は既存、ビジネスモデルも既存の場合に適用される。多くの企業戦略論の大家やコンサルティング会社が開発した、多くの戦略手法体系の総称でもある。

基本的には自社にとっては新規事業への進出だが、世の中的には既存の競争相手が存在する事業分野への展開を想定しているパターンである。例としては、自社の独自技術を応用して、伸びている太陽光発電関連ビジネスに新たに参入する素材メーカーである。

手法例としては、有名どころではハーバード・ビジネススクールのM・ポーター教授が唱えた「コスト/差別化/フォーカス」基本戦略や「5つの力」などであり、ノースウェスタン大学ケロッグ・スクールのP・コトラー教授の「リーダー/フォロワー/ニッチャー/チャレンジャー」の4分類やSTP, 4P/4Cマーケティング政策などである。多くの教科書で解説されているので、ここでの解説は省く。

誤解されるといけないので予め断っておくが、「競争戦略アプローチ」は多くの実践場面で今も有効かつ進化している(弊社でもこのアプローチを使う頻度は高い)。

第2の「新カテゴリー創出アプローチ」は、ビジネスモデルは既存だが製品・顧客市場は新規の場合に適用される。INSEAD教授のW・チャン・キムとレネ・モボルニュの両氏が先駆者として打ち立てた「ブルー・オーシャン戦略」に代表され、比較的新しい新規事業開発方法論の体系である。

「ブルー・オーシャン戦略」派は、第1の「競争戦略」論体系を「レッド・オーシャン戦略」と批判している立場であり、アンチ「競争戦略論アプローチ」ともいえる。

「ブルー・オーシャン」の名称が有名な割に、中身についてはあまり理解されておらず誤解が多いが、簡単に説明すると、「競争軸を変える」ことで従来無かった新しいカテゴリーの商品・サービスを開発するための方法論体系である。例とすると、従来の掃除機の概念を全く変えてしまったロボット掃除機ルンバである。

「ブルー・オーシャン戦略」自体は「バリュー・イノベーション」という戦略開発方法論(ツールとしては戦略キャンバスが有名)だけが取り上げられることが多いが、「フェアー・プロセス」と「ティッピング・ポイント・リーダーシップ」という推進方法論(チェンジ・マネジメントの一種と考えると分かりやすい)が体系として一緒になっているのが大きな特徴である。

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日沖 博道

パスファインダーズ株式会社 代表取締役 社長

「世界的戦略ファームのノウハウ」×「事業会社での事業開発実務」×「身銭での投資・起業経験」。 足掛け38年にわたりプライム上場企業を中心に300近いプロジェクトを主導。                     ✅パスファインダーズ社は大企業・中堅企業向けの事業開発・事業戦略策定にフォーカスした戦略コンサルティング会社。AIとデータサイエンス技術によるDX化を支援する「ADXサービス」を展開中。https://www.pathfinders.co.jp/                 ✅中小企業向けの経営戦略研究会『羅針盤倶楽部』の運営事務局も務めています。https://www.facebook.com/rashimbanclub/     

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