東大は「日本の最高学府」ではありません

2007.10.31

ライフ・ソーシャル

東大は「日本の最高学府」ではありません

寺西 隆行
(株)Z会

「日本の最高学府は東大」。そう思われている方、多くないでしょうか? これが言葉の意味からすると、誤用とされます。 ※指摘がありました。タイトルは“「日本の最高学府」は東大ではありません”がより正確ですね。お詫びしてこちらで修正いたします。(10/31 0:40加筆)

マスコミからプンプン匂ってくる学歴批判と、「最高学府」=「東大」とすることは、どうも矛盾を感じます。

3.内心にある「東大への憧れ」と、表面にでる「学歴批判」の乖離が益々激しくなっている。

これが表出した一つの例だと感じます。

「学歴なんてたいしたことはない」という批判は、「学歴」を身に付けたという事実を認めた上で、それ以外のところ(社会性なり、人間性なり…)において、「学歴だけ」の人間の劣るところを相対比較した方が、納得性が高いものになると思うんですけどね。
※実際に、「学歴だけ身に付けた、けれども他は何もできないくん」というのがいる場合もあるわけですし。

よく話しているんですが…
東大なりなんなり、「学歴」は一種の「資格」だと考えています。
TOEICで900点以上取った、などと同じで、「入試時点(10代後半)での、入試という尺度で測れる学力指標が、相対的に高かった」ただそれだけのことで。
その事実を評価するか、ほとんど評価しないか、は、評価する第三者が決めればいいわけです。
ですので、「最高学府」=「東大」が誤用ではなく、社会で通用するようになることと、一方的な学歴批判の風潮は、「東大への憧れ」が「ひがみ」などの感情とねじれて表出した現象のような気がするのです。

学歴を過大評価しないのであれば、まず「東大」=「最高学府」を「誤用」と言い切っちゃいましょう!

3についての余談になりますが…
「ひがみ」「ねたみ」「そしり」
どうも日本人は多いような気がしています。嫌ですよね。

言葉は悪いですが、相手が気に食わないのであれば、相手の全否定から入るのではなく、「気に食わない」部分だけ否定し、良いところは認めた方が、よほど説得力のある意見になると思うんですけどね。

そして、そんな社会の方が、結果的に文化水準としても高くなるんだと思います。

どれだけ嫌いな人であっても、すごいところはすごいと認められる人間でありたいものですね。
と、好き嫌いの激しい!?自分自身にも言い聞かせて。


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寺西 隆行

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文部科学省広報戦略アドバイザー 経済産業省「未来の教室」教育・広報アドバイザー 三島市GIGAスクール推進アドバイザー 等

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