「これからの時代、グローバルスタンダードを目指すために、日本の大学も秋入学にした方がいい!」 …これまでは、掛け声だけで、実行に移している大学(学部)も一部であるものの、世の中的なムーブメントにはなっていません。 しかし、東大が本気になりました。
7月1日、電力制限発動の日に、教育業界にとってはビッグニュースが飛び込んできました。
自分が知る限り、上記の日経新聞の記事がファーストリリースでした。ただ、登録者ではないと全文閲覧できませんので、読売新聞の記事も下記に紹介します。
脊髄反射的に「これは東大、本気だ。」と感じました。
“こんな話前からあったよ。また話だけで実行は難しい、という結論になるんでしょ”という、ありがちな感じ方で今回は捉えてはいけない、と。。。
私見ではありますが、教育関係の情報にアンテナを高くしている僕の見方を述べさせていただきます。
昨年の秋頃、とある大学の広報部長とお話しました。僕が信頼をおいている方の一人です。
彼からこんな発言がありました。
「センター試験は近いうちに取り止めになる、とヨんでいる」
理由その一。
「リスクマネジメントが叫ばれるこのご時勢に、大学入学希望者のほとんどが一斉に同じものを受ける試験形態は、危険極まりないから。」
理由その二。
「センター試験が廃止になっても、高大接続テストがあれば、文科省の天下り先が確保できるから。」
参)高大接続テスト(PDFです)
http://www.keinet.ne.jp/doc/gl/09/0708/toku_0907-2.pdf
この2つの理由についての更なる説明は、ここでは触れません(本題とは余り関係がないため)。
最後の理由その三。
「グローバルスタンダードを目指すのに、“1月に実施するセンター試験”は邪魔だから」
大学の国際化についての本気度。
文科省が「国際化拠点整備事業(グローバル30)」という事業を推進しています。
http://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/kaikaku/1260188.htm
2009年度(初年度)予算41億円、10年度は30億円、11年度は29億円です。
減額されつつはあるものの、10年度の事業仕分けにより「予算縮小」が命じられたにも関わらずこの金額ということや、仕分けの際に有名大学の理事・副理事が連名で「予算縮小に反対」の書名を出すなどからも本気度が伝わってきます。
別の尺度では、昨年話題になった文科省の「大学生の就業力育成支援事業」
http://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/kaikaku/shugyou/1292891.htm
話題性ではグローバル30とは比べ物にならないほどあったんですが、こちらの予算が初年度30億。今年度29億。
現時点では同予算ですが、初年度予算のつき方、そして菅政権下で最大の課題と捉えられている「雇用の回復」を受けての就業力育成…と考えると、グローバル30への注力は並々ならぬものがあることがお分かりになるかと思います。
次のページ大学の秋入学が日本において実行に移される
続きは会員限定です。無料の読者会員に登録すると続きをお読みいただけます。
- 会員登録 (無料)
- ログインはこちら
東大
2012.03.03
2012.02.27
2011.12.19
2011.07.02
2010.03.14
2010.03.14
2009.10.09
2009.06.22
2009.06.20