コンピューター将棋ソフトが女流王将に勝利した。この裏には、情報処理技術の進歩がある。その方向性は、人間の思考をまねる人工知能的なものではなく、純粋にコンピュータの迅速な計算能力を活かすというもの。そして、そうした情報処理技術は、実は、調達・購買、サプライチェーンマネジメントといった経営の世界にも広まっていることを紹介する。
これまで、システムは、トランザクションの処理、結果の視える化などを中心に用いられてきた。これからは、もっと将来の意思決定に使われるべき。ただ、それは、人工知能的にすべてをシステムに判断させるのではなく、あるシナリオだとどのような数値になり、別のシナリオだとどのような数値になるのかという意思決定の補助となる数値の演算に限定されたものだ。
シナリオそのものを考える、品質、安定供給、リードタイム、リスク要件などの前提条件を想定する、どのシナリオが自社の戦略、現状に即しているか判断する。こうしたことは、人間にしかできない。
相手の土俵ではなく、自分の土俵で勝負するのが、勝利への鉄則だ。
中ノ森 清訓/株式会社 戦略調達 代表取締役社長
調達・購買業務に関わる代行・アウトソーシング、システム導入、コンサルティングを通じて、お客様の「最善の調達・購買」を実現することにより、調達・購買コスト、物流費用、経費削減を支援する傍ら、日本における調達・購買業務とそのマネジメントの確立に向け、それらの理論化、体系化を行なっている。
コーポレートサイト: http://www.samuraisourcing.com/
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株式会社 戦略調達 代表取締役社長
コスト削減・経費削減のヒントを提供する「週刊 戦略調達」、環境負荷を低減する商品・サービスの開発事例や、それを支えるサプライヤなどを紹介する「環境調達.com」を中心に、開発・調達・購買業務とそのマネジメントのあり方について情報提供していきます
