いよいよ開幕の第19回サッカーワールドカップ南アフリカ大会。 これから見に行こうという方も大勢いらっしゃると思い、以前駐在していた立場から、現地の治安についての注意点をお話したいと思います。
まず、契約すると、部屋毎にひとつの赤外センサーを設置してくれます。
それと、家の敷地の外壁の上に、隙間なく電熱線を張り巡らします。
侵入者がその電熱線に触れたり、部屋の中に侵入してくると、たとえ真っ暗でも察知して、アラームが鳴り響き、自動的に警備会社に通報します。
そうすると、警備会社からすぐ電話が来ます。
あらかじめ、警備会社と合言葉を決めておきます。
「OK. No problem」を3回繰り返したら、「賊が横にいて非常にまずい状況を表す」だとか警備会社と決めておくのです。
ホールドアップをされながら電話に出て、警備会社に、「問題が起こっているのですぐに助けに来て!」などと言えないからです。
警備会社が異常を察知したら、契約のグレードによりますが、概ね7-8分ほどで屈強な警備員2人が自宅に駆けつけ、塀を乗り越えて敷地に入って警備をしてくれます。
一回だけメタボなおじさん警備員が来て、塀を乗り越えられないので助けてあげたこともありました。
翌朝、警備会社に電話をして、「あんな警備員は替えてくれ!」
とクレームを入れたのはもちろんです。
2人とも、通常の拳銃よりも貫通能力を高めるために、発射火薬を20%程度増量したマグナム弾と呼ばれる弾丸を発射するためのリボルバー拳銃を持っている点が日本の警備会社と違う点です。
強盗と出くわして銃撃戦になることは結構あるらしく、警備員は大変な高給取りです。
当然でしょうが、それでも成り手はなかなかいないようです。
注意6.ダウンタウンとヨハネスブルグ中央駅だけは近付くな!
ヨハネスブルグのかっての中心地、ダウンタウンは、完全にスラム化しており、世界で一番危険な地域です。
銃を振り回しながら、いわゆるラリっているとしか思えないようにふらついて近づいてくる男に出くわしたことがあります。
また、南アの周辺国家は財政破たんした世界でも指折りの貧しい国に取り囲まれています。
ヨハネスブルグ中央駅には、そういった近隣国家の貧しい住民が、大挙して押し寄せて来て、そのまま駅で泊まり込んで生活しているのです。
物珍しいからと言って間違っても訪れたりしない事をお勧めします。
以上、当時の治安状態をお話しましたが、今は当時よりもっと悪くなっていると現地の友人から聞いています。
ただ、治安というものは、お金で買うことができます。
南アで治安にお金をケチることは、即、大切なわが身を危険にさらすことに直結するということを呉々もお忘れなく。
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