いよいよ開幕の第19回サッカーワールドカップ南アフリカ大会。 これから見に行こうという方も大勢いらっしゃると思い、以前駐在していた立場から、現地の治安についての注意点をお話したいと思います。
筆者は、1993年から1998年の約5年間、商社の駐在員として南アフリカに駐在しておりました。
南アフリカの治安の悪さについては、マスコミによって強盗傷害事件が1日あたり1500件だとか、殺人事件が1日あたり50件だとか報じられていますが、数字だけ聞いてもあまりピンとこないのではないでしょうか?
そこで筆者の体験を元に幾つかの注意点をお話することによって、南アの治安の悪さを少しでも実感して頂き、安全な南アの旅を満喫頂ければと思って書きました。
治安はお金で買うことが出来ますし、注意すれば災難を防ぐことも可能ですので、そこさえ守れば楽しく観戦することが出来ると思います。
注意1.タクシーには乗るな!
筆者は駐在期間中の5年間一度もタクシーには乗りませんでした。
よく現地の連中から、「タクシーの運転手は、強盗と一緒だ」と言われていました。
運転手の中には、銃を所持している連中もおり、特にヨハネスブルグ空港などから安易に乗ってしまうと、黙って黒人居住区に連れて行かれて、強盗、盗難などの災難に遭う確立は非常に高いです。
筆者は世界の多くの国を旅した経験がありますが、危ないと言われているブラジルでさえ、サンパウロ空港からはタクシーで市内に入ることが出来ました。
空港からタクシーに乗らなかった国は、南ア以外記憶がありません。
注意2.レンタカーは借りるな!
駐在員は、どこの会社でも、基本は会社が社員として雇った黒人ドライバーに運転してもらって通勤したりします。
ただ、慣れてくると自分で自家用車を運転するのですが、慣れない内に南アで車を運転することは非常に危険です。
南アの大都市の近郊には、アパルトヘイトのひとつ人種隔離政策の名残である黒人居住区という地域が存在しています。
ヨハネスブルグの場合は、車で20分ほど走ったところにソエトと呼ばれる巨大黒人居住区があり、一説には200万人とか300万人とかの黒人が住んでいると言われていますが、正確な人口はわかりません。
この中の治安は特に良くないので、絶対に入りこまないように気を付けていたのですが、高速道路などの出口を間違って、誤ってソエトの中に迷い込んでしまったことがありました。
幸い何事もなく脱出できたのですが、日本製の車で日本人が侵入してくること自体珍しいのでしょう。
住人が段々ぶらっと集まって取り囲み始めた時は本当に恐ろしかったです。
抜けるような青空、さわやかな空気に気を許して運転をしていると、知らない間に黒人居住区に迷い込んで、2度と出て来れないなどという事にならないようにレンタカーはおやめ下さい。
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