ロジック記述トレーニング:トートロジーを排除する!

2008.12.28

仕事術

ロジック記述トレーニング:トートロジーを排除する!

伊藤 達夫
THOUGHT&INSIGHT株式会社 代表取締役

結局、何をどうすると、どうなるの?という関係性が大事ですよね?ということは繰り返し述べてきました。でも、トートロジーに陥ってしまうと、思考が進みません。今日は、トートロジーに対して留意することを学びます。

 ビジネスで使うようなフレームワークは、既に数十年前に出尽くしていますので、本をひっくり返せば、その時に一番使えそうな枠組みぐらい、出てきます。

 だから、同じエンティティのことだけで、議論が堂々巡りをするのは、既存のフレームワークを使って防ぐことはできますね。

 まあ、本を読んで出来る人は、元々できますよね。

 できないからこそ、コンサルタントがいるんですけどね・・・。

 いや、この文章が多少のヒントにでもなればいいな、と思いつつ書いてはいます。うまく伝わっていますでしょうか?

 今日はつらつらと書いてしまいましたが、同じエンティティの中を議論がめぐり続けてしまって、何の意味もなかったと思う会議が多いのならば、そして、思わしくない状況が起こり続けているのであれば、既存のフレームワークでもなんでもいいので、使いまわして、考え漏らしている要素、全く考えていなかった関係性がどこかで生じているのではないか?というのを疑ってみてください。

 物事はたいてい、わかってしまうと、そんなに難しくもありません。簡単なことなんです。

 私が会議に参加して、こういうことで、こうで、こうで、こうですよね?と言うのを書いて、じゃあ、こうすればいいのでは?とまとめると、「当たり前ですよ」、と平然と言う人もいっぱいいます。

 当たり前のことを、まとめられなくて、うんうん悩んでいたのはどこのどいつだ!と心の中で叫びますが、そういう時は提案がうまく行っているときなので、必死に我慢します・・・。

 では、こういうアクションをやりますか?といって、やります、となって、いい結果がでればそれでいいのです。コンサルタントはあまり得な商売ではないですね。

 本当に価値ある提案は、みんなが当たり前だと思うような提案ですね。

 つらつら書きましたが、トレーニング要素が薄かったので、最後に宿題です。自部門の課題を、関係者との関係の中で書いてみてください。

 ヒントを出しますと、部門は必ず全社の方向性の影響を受けます。事業部の方向性の影響も受けます。お客さんの影響も受けますね。そして、競合する企業の影響も受けます。その関係者の中だけでいいので、自部門の課題が、どういう関係の中で生じているのか?を考えてみてください。

 今日は長かったですね。ごめんなさい。それでは次回をお楽しみに!

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伊藤 達夫

THOUGHT&INSIGHT株式会社 代表取締役

THOUGHT&INSIGHT株式会社、代表取締役。認定エグゼクティブコーチ。東京大学文学部卒。コンサルティング会社、専門商社、大学教員などを経て現職。

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