チャート作成で一番大事、と言われるのがこの「ワンチャートワンメッセージ」です。簡単なようで難しく、シンプルでありながら深いお話しです。
チャート作りはコンサルティングの入り口です。しっかりチャートが書けることはコンサルタントとしては当たり前。
しかしいろんなことを言い過ぎているチャートや、何が言いたいかわからないチャートを散見します。そういうチャートはワンチャートワンメッセージを意識するとわかりやすくなることがあります。
ワンチャートワンメッセージとは、1つのチャートで伝えたいことは1つに絞るということです。3つ伝えたいことがあるなら、3枚の紙で伝えましょう。
ここで誤解して欲しくないのは、「私はあなたに3つ伝えたいことがある」というのは1つのメッセージなので1枚の紙にまとめられるということです。
わかりにくいですか?ごめんなさい。
わかりやすくするために、1つ例を出しましょう。
これまでに、「そら、あめ、かさ」についてお話しを書いてきました。記事はこの2つですね。
「そら、あめ、かさ」の本当の意味
http://www.insightnow.jp/article/1059
「そら、あめ、かさ」をうまく使うために:鼓の形
http://www.insightnow.jp/article/2165
それで、「空を見たら、雨がふりそうだから、傘を持って行こう」は1つのメッセージですね。
そして、「空を見ると、雲がたくさんある」も1つのメッセージです。
ただ、「空を見ると、雲がたくさんある。風を見ると、西から風がふいている。」は2メッセージです。
しかし、「空と風を見ると、雨がふりそうだ」は1メッセージなんですね。
このあたりが混乱しやすいかな、と。
本当の初級者が言われるのは、「複文にして語ることは、違うチャートにしろ。」「基本的に単文でまとめろ。」というところです。
初級者をやや脱すると、結局、読み手にどんなアクションをして欲しいために、何を伝えるんですか?というところがポイントになりますね。
「AがBであることは、あなたにとってこういう意味があるから、こうすべき」というメッセージであるべきだ、ということです。
読み手と単に情報を共有したい場合は、「AならばBである」といった因果関係や、「Aには3つの要素がある」といったチャートになります。
ただ、プロジェクト中にクライアントに関係無い情報共有はありえません。
常に、クライアントにとっての意味合いを考えていないチャートは、「そら、そら、そらだね。」とか、「だから何?」と言われてしまいますけど。
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THOUGHT&INSIGHT株式会社 代表取締役
THOUGHT&INSIGHT株式会社、代表取締役。認定エグゼクティブコーチ。東京大学文学部卒。コンサルティング会社、専門商社、大学教員などを経て現職。