2026.07.28
【インサイトナウ編集長対談】シニアの起業を支えるためにビジネスメンターとして支援。産・学・官が連携し、シニアの活躍と社会貢献の両立を目指す「J-SCORE」
INSIGHT NOW! 編集部
インサイトナウ株式会社
超高齢社会の日本の中で必要なことは、社会保障よりもシニア自ら行動を起こし、活躍することだと説き、「J-SCORE」というシニアの起業を支援する団体を率いる松井氏にお話しを伺いました。
猪口 先ほど、「変化はすべてリスク」というお話がありました。その考え方についてもう少し詳しくお聞かせください。
松井 私は、環境変化はすべてリスクだと考えています。J-SCOREにも、企業や社会を取り巻くさまざまな変化に対応するための「総合的リスクマネジメント(TRM)研究会」を設置しています。現在は環境の変化が多様化し、そのスピードも非常に速くなっています。問題が起きてから対策を講じる従来型のリスクマネジメントでは、変化に追いつくことができません。リスクが顕在化する前に変化を捉え、事業そのものを見直していく必要があります。変化を利用して5年、10年先を考えるのが、J-SCOREのリスクマネジメント教育です。
猪口 ベンチャーを支援する際にも、こうしたリスクを厳しく見極めるのでしょうか。
松井 ベンチャーを支援するときは、厳しいことでもリスクをはっきり伝えるようにしています。先日も、ロボット開発をしている方に、相当な資金力がなくてはできないという話をしました。中国は莫大な資金を投じ、海外から研究者を集めて開発を進めています。アイデアでは勝てても、それを製品化し、大量生産するには巨額の投資が必要になるため、量産において日本が中国に勝つのは難しいと言わざるを得ません。私は長年、日中ビジネスマッチングを経験した先輩として、そしてエンジニアとして、自らの経験を踏まえた指導を行っています。日本には、世界観を持ち、理論で新しいシステムを考えるエンジニアが必要なのです。
猪口 J-SCOREの定例講演会はどのような場なのでしょうか。
松井 当機構では、15年間にわたり、定例講演会を毎月第四土曜日の午後に開催しています。定例講演会の目的は、J-SCOREの正会員が中心となって進めている研究会やプロジェクトについても紹介と協力依頼に加え、公的研究機関(国立研究所、大学)や企業・個人のベンチャーの早期事業化と既存企業の経営改善の支援です。また、中央省庁の行政担当者や公的研究機関の専門家、大学研究者、企業経営者など、産・学・官のさまざまな分野で活躍する方々を講師として招いています。近年、中国はじめ韓国、ベトナムなどアジア諸国の発展は目覚ましく、反面、日本の経済発展は停滞しています。新しい技術やシステムを活用し、新しい発想で事業を育て、最終的には政府を動かすところまでつなげなければ、日本の生成は難しいと思います。戦後、日本がまれにみる経済発展で「Japan as No,1]と世界を驚変えました。再度、日本を発展させるには産学官民が一体となり、自助(国民)公助(企業・団体)、公助(行政)の3つの努力が必要です。特に、環境問題(地球温暖化防止、リサイクルなど)、ものつくり産業(再エネ・省エネ・AI・自動化)、一次産業(スマート農業。大規模化)、高劣化と医療介護(医療費の削減、健康経営)については、行政を巻き込むレベルで活動する必要があると思います。J-SCORE会員が不足しています。研究や事業化に協力してくれる人を募っています。
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