「任せる」と「見捨てる」は違う――新人が自走する“支援設計”

2026.04.21

組織・人材

「任せる」と「見捨てる」は違う――新人が自走する“支援設計”

齋藤 秀樹
株式会社アクションラーニングソリューションズ 代表取締役 一般社団法人日本チームビルディング協会 代表理事

任せなければ育たない。でも任せれば、失敗するかもしれない。失敗すれば、顧客や納期に影響が出るかもしれない。 その板挟みの中で、リーダーもメンターも消耗していきます。

任せ方には“型”があります(5点セット)

ここからが実務です。任せるとき、最低限この5点をセットで渡してください。
これを渡すと、新人は驚くほど落ち着きます。落ち着けば、挑戦できます。

1) 目的(何のためにやるか)

成果だけでなく、育成としての目的も明確にします。
「今回は品質を守る練習」「今回はスピードの感覚を掴む練習」
目的が曖昧だと、判断が揺れます。

2) 成功条件(何ができたら合格か)

「ここまでできたらOK」を先に示します。
新人は“正解探し”をやめ、到達点に向かって動けます。

3) 判断基準(迷ったら何で決めていいか)

「迷ったら顧客価値」「迷ったら納期優先」
2つで十分です。基準があるだけで、任された仕事が“賭け”ではなくなります。

4) 権限範囲(どこまで自分で決めていいか)

ここがないと、新人は必ず止まります。
「この範囲は自分で決めていい」「ここから先は相談」
境界線を引く。これは自由を奪うのではなく、挑戦を守るためです。

5) 支援ルール(いつ、どう相談するか)

任せる側が最初に決めておくべきは、これです。
「詰まった時点で相談」「結論より仮説」「30分悩んだら出す」
相談が早くなると、失敗は学びになります。遅れると、失敗は傷になります。

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齋藤 秀樹

株式会社アクションラーニングソリューションズ 代表取締役 一般社団法人日本チームビルディング協会 代表理事

富士通、SIベンダー等において人事・人材開発部門の担当および人材開発部門責任者、事業会社の経営企画部門、KPMGコンサルティングの人事コンサルタントを経て、人材/組織開発コンサルタント。

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