CXに取り組むには“コト”つまり“サービス”について理解する必要があります。手始めにサービスの定義を理解すれば、CXの盲点に気が付くはずです。カスタマージャーニーの前にもうひとつ、考えるべきことがあるのです。
・CX活動を通して体験価値を高めるためには、具体的にどのような事前期待に応える必要があるのか。
・「モノからコトへ」とは、具体的にどんな事前期待に応えられるように変革することを意味しているのか。
事前期待の的が明確に定義できれば、自ずとCXのために努力すべきポイントは明らかになります。多くのCX活動は、この「事前期待の的」の定義がないままに具体策を考えてしまいがちで、納得感が得られなかったり、闇雲になってしまっています。
CXの盲点は、顧客の事前期待=カスタマーエクスペクテーションのモデル化というわけです。事前期待(カスタマーエクスペクテイション:CX)→期待に応える体験価値(カスタマーエクスペリエンス:CX)と、2つのCXを結ぶことが重要です。
CXの具体策の前に「事前期待」を定義することで、単に「CXを向上しましょう!」とスローガンを掲げられるよりも、組織全体で納得感を持って、具体的かつ効果的なCX活動が進められるはずです。
※事前期待の種類や、事前期待の的を定義する手法については、別の機会に紹介したいと思います。
サービスサイエンス・CS向上・サービス改革・品質向上
2011.09.21
2011.06.12
2011.04.29
2011.04.23
2016.06.13
2017.01.24
2019.08.07
2019.08.21
2023.05.19
松井サービスコンサルティング ・サービスサイエンティスト
サービス改革の専門家として、業種を問わず数々の企業を支援。国や自治体の外部委員・アドバイザー、日本サービス大賞の選考委員、東京工業大学サービスイノベーションコース非常勤講師、サービス学会理事、サービス研究会のコーディネーター、企業の社外取締役、なども務める。 代表著書:日本の優れたサービス1―選ばれ続ける6つのポイント、日本の優れたサービス2―6つの壁を乗り越える変革力、サービスイノベーション実践論ーサービスモデルで考える7つの経営革新