「サービスの定義」を理解することで浮かび上がってきた「事前期待」の重要性。とはいえ、「事前期待に応えよう」と言われても、きれいごとにしか聞こえないものです。「事前期待」とは一体どんなものなのかをロジカルに理解することで、事前期待を掴み、それに応えるための努力のポイントを明らかにしたいと思います。
このそれぞれの具体的な内容と、これらの事前期待に応えるための努力のポイントについては、次回の記事で明らかにしたいと思います。
そして3つ目の「事前期待の持ち主」。ここには、男性か女性か、大企業か中小企業かなどといったユーザーの属性が該当します。また、有償サービスか無償サービスかなどのサービスへの関わり方も該当します。
「事前期待」は案外複雑な構造をしている
これまで見てきたように、「事前期待」とひとことで言っても、案外複雑な構造をしているのです。しかしこの事前期待の構造と努力ポイントをしっかり理解して、サービスや顧客満足向上に取り組むことができるかどうかが、ワンランク上のサービスを実現するための分かれ道になります。お客様の事前期待に応えなければ、いくら頑張っても「サービス」とすら呼んでいただけない。このポイントを踏まえて次回は、事前期待に応えるための努力のポイントについて、事前期待の持ち方の4つの種類ごとに明らかにしていきたいと思います。
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service scientist's journal(サービスサイエンティストジャーナル)
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松井サービスコンサルティング ・サービスサイエンティスト
サービス改革の専門家として、業種を問わず数々の企業を支援。国や自治体の外部委員・アドバイザー、日本サービス大賞の選考委員、東京工業大学サービスイノベーションコース非常勤講師、サービス学会理事、サービス研究会のコーディネーター、企業の社外取締役、なども務める。 代表著書:日本の優れたサービス1―選ばれ続ける6つのポイント、日本の優れたサービス2―6つの壁を乗り越える変革力、サービスイノベーション実践論ーサービスモデルで考える7つの経営革新