経営戦略の基本的な内容を解説していく内容です。構文という意味はバラバラに読んでもそれなりに意味がわかって読める、定型化されているということですが、読み物としてもそれなりに読めることを目指します。
ただ、費用対効果の客観的算出はとても難しくはありますが・・・。
そして、別に「強み」として規定してもしなくても大丈夫ですが、ケイパビリティのコアな部分というのが活かせる機会があるのか?を見ていく。こっちの方が戦略的でしょうか。プロセス自体の能力をというか、効率を高めることを一生懸命やるのはオペレーションレベルでもできますが、ケイパビリティを活かせる機会を探すのは経営層にしかできない仕事です。
QCサークルに触れたように、いわゆる「強み」「弱み」自体をなんとかしようという話になると、弱み自体を克服しようとか、強み自体を伸ばそうとか、理由は特にないけれどやろう的な結論になることが多いです。いわゆるSWOT研修の結果としてなんとなく強みを強化しようとか、弱みを克服しようとかそういうことになっても戦略的な意味はさほどありません。
ただ、ケイパビリティを活かす外部環境を探すというのは、なかなか骨が折れる作業で、もしうまく活かせる機会が見つかれば新しい事業が立ち上がってしまうかもしれません。
いわゆる多角化論点ですし、新規事業論点の検討に等しい。
RBVは強みやらコアコンピタンスを中心として機会を認識して、その機会を活かそうとするわけですから、多角化での新規事業立ち上げには都合がいいロジックになります。新規事業は検討すればするほど、どのような制約条件でやるべき事業オプションを絞り込んでいくかが見えなくなってくる面がありますからね。
その上で、外部の機会を活かすことができて、事業が増えたとしましょうよ。その上でまたSCP的にどういう業界構造だから成立しているとか、業界構造がどう変わるとか、そういった話を考える必要が出てきて、バリューシステムとして、ケイパビリティを含むプロセスとしてシナジーがあるとかないとかそういった話になってくる。
というように、SCPもRBVも両方の視点を使って戦略を考えて事業を運営していくわけです。と、つらつら書きましたがうまく伝わりますでしょうか?
強みとコア・コンピタンスと競争優位の源泉という言葉の違いに悩む必要はありません。SCPの視点での用語の使い方なのか、RBVの視点での用語の使い方なのかといった違いがあるだけです。
なんとなく、SCPとRBVの違いが見えて、戦略を考えるということが見えてきたでしょうか?多少、みなさんの視界がクリアになっていたら幸いです。
それでは今日はこのあたりで。次回をお楽しみに。
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THOUGHT&INSIGHT株式会社 代表取締役
THOUGHT&INSIGHT株式会社、代表取締役。認定エグゼクティブコーチ。東京大学文学部卒。コンサルティング会社、専門商社、大学教員などを経て現職。