/今年、仕事を失ってしまった人、その家族は、今日をどう過ごしているだろうか。テレビや商店街がしらじらしく浮かれ騒いでいるときにこそ、ほんとうの現実に目を向けてみよう。せめて人の悪口は止め、心静かに祈って、一年の終わりを過ごそう。/
街には明かりがきらめいている。「ねえ、ママ、やっぱりサンタはきっとどこかにいると思うんだ」「ええ、そうね」「ああ、どうやら今年はうちには来なさそうだけどな」「なに言ってるの、いつか来るわよ」「ああ、そうだ」「きっとそうだよ」
この国の失業者は、おおよそ300万人。就職就業そのものを諦めてしまう場合も多く、統計は、ウソっぱちの横ばいを保ち続けている。何億を稼いでブランド品に酔いしれている人々がいる一方、失業や災害、家族の病気などで、毎夜、不安に苦しんでいる人々もいる。テレビや商店街がしらじらしく浮かれ騒いでいるときにこそ、ほんとうの現実に目を向けてみよう。政界や財界の無能をなじる前に、自分でなにかできることはないか考えてみよう。せめて人の悪口は止め、心静かに祈って、一年の終わりを過ごそう。
by Univ.-Prof.Dr. Teruaki Georges Sumioka 純丘曜彰教授博士 (大阪芸術大学芸術学部哲学教授、東京大学卒、文学修士(東京大学)、美術博士(東京藝術大学)、元テレビ朝日報道局『朝まで生テレビ!』ブレイン)
物語
2013.12.23
2012.12.24
2015.12.17
2016.12.15
2017.12.20
2018.12.21
2019.12.17
2020.08.01
2020.12.23
大阪芸術大学 哲学教授
美術博士(東京藝大)、文学修士(東大)。東大卒。テレビ朝日ブレーン として『朝まで生テレビ!』を立ち上げ、東海大学総合経営学部准教授、グーテンベルク大学メディア学部客員教授などを経て現職。