上越教育大学の西川純先生が提唱する『学び合い』という考え方があります。 教育現場(主に小学校)にて、教育手法として活用されることが多いですが、考え方はビジネスシーン、そして人生に応用できることもたくさん。 本文では学校現場での『学び合い』を取り上げます。ビジネスにも応用できる考え方を皆さんで感じとってください。
と。。。
回答:「安易に質問する子も当然でてきますが、子どもって面白いもんで、“自分で少し調べてから質問しなよ”とちゃんと言ってくれる子どもも必ず出てくる」とのことでした。
もし、出てこなくても、先生がしっかり、そういう子どもが出るように誘導すればいいんですよね。
3.社会性が身につく
地域コミュニティがほぼ皆無になった今のご時世、小学生までの教育において育まなければいけない、一番大切な力だと思っています。
『学び合い』ではこれが身につきます。
いろいろな人とコミュニケーションすること。
様々な解法に触れること。
質問は「(その教科が)得意な人に聞けばいい」と思いがちなところ、実は苦手な人が教え方がうまい現実もあること。など、など…
これらの経験が、「異質に触れる」ことの大切さを身にしみてわかるようにさせてくれます。
そして、異質に飛び込んでいく「かかわる力」も間違いなく身につきますよね。
同質だけで群れるのは短期的にはラクですが、長期的には、社会の中で生きるのにしんどい自分になるわけですから、『学び合い』でこの力が身につくことは、とてもありがたい話です。
4.自己肯定感が身につく
「教える」行為を通じて、自信がつく。自分もやればできるんだと思う。
これって小学生の成長過程ではとても大事だとは思いませんか?
とくに、諸外国と比べて、自己肯定感が乏しいとされる日本においては、なおさら…
5.学力が伸びる!
そしてまとめて…
今、『学び合い』を実践している学校(クラス)のテストの平均点は押し並べて高いようです。
また、上記1~4は、その時々における知識(=暗記して身につくもの)ではなく、その人自身の本質的な能力につながるものですから、長期にわたって通用する学力と言えるでしょう。
以上5点ばかり、『学び合い』の「結果として得られるもの」をあげてみました。
でも、これらはあくまでも「結果」。
その結果を導く、子ども側、そして先生側の変化(根本的な成長)が本質だと思います。
子ども側の成長の本質は
他人を信頼できるようになること
につきると思います。
これについて、詳しくは「子どもの学力向上は信頼から!」をご覧ください。
そして、先生側の変化。
子どもの能力を信頼できるようになること(すること)
大人が、先生が、教えないと(子どもは)わからないっ、絶対!
…もちろん、そういう事柄もあります。
しかし、99%の大人は、子どもたちの自己解決能力を弁えずに、「教えないと(子どもは)わからない」と過剰に思いがちではないかな、というのが、僕の感覚です。
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