上越教育大学の西川純先生が提唱する『学び合い』という考え方があります。 教育現場(主に小学校)にて、教育手法として活用されることが多いですが、考え方はビジネスシーン、そして人生に応用できることもたくさん。 本文では学校現場での『学び合い』を取り上げます。ビジネスにも応用できる考え方を皆さんで感じとってください。
6月11日(土)、『学び合い』埼玉の会に伺ってきました。
『学び合い』提唱者の西川純先生のお話を初めて伺うことができ、とても貴重で、かつ、有意義な時間を過ごさせていただきました。
#西川純先生
http://manabiai.g.hatena.ne.jp/jun24kawa/
簡単に申し上げれば、学習者同士で教え合いながら学習を進めていく勉強法の「(包括した)考え方」が、『学び合い』です。
Z会小学生コースの責任者の1人として、『学び合い』は大変興味深い学習法と感じています。
小学校を中心に、多くの先生が『学び合い』を語り、実践されています。
インターネット上の様々な記事、および「『学び合い』Wiki」から、『学び合い』の良さはいろいろ感じ取れるとは思いますが…
先生、という立場ではない僕の感じ方で、『学び合い』の良さや本質を語ることも、皆様の参考になれば、と思い、記事にさせていただきます。
今回の『学び合い』の講演で報告されていた、「『学び合い』の結果として得られる、子どもたちの伸長」は、次のようなことがあります。
1.表現力が身につく
「自分がわかっていること」と「わかっていることを相手に伝えること」は別。わかりますよね。
しかし実際には、多くの保護者の皆さんは、「わが子を(勉強が)わかるようにすること」に偏って注力しています。
入試においても、実社会においても、自身の脳内思考を「相手に伝わってナンボ」の世界、なのにも関わらず…。
『学び合い』では、他者に自身の方法論を開示し、良くない点を指摘されます。答えだけではなく、その過程において。
Z会の通信教育を早いうちに経験し、表現力を格段に身につけたお子さんをたくさん見てきていますので、この行為の有効性は肌でわかります。
かつ、「教える」という行為において、「相手に伝えようとする」ということを繰り返すわけですから、より表現力が身につくわけですよね。
2.自主性が身につく
これもZ会の通信教育と同じなんですが(笑)自主性が身につきます。
Z会の学習では、自宅学習の習慣化により自主性がおのずと身につくプログラム(カリキュラム)を志向しているのですが、『学び合い』は「すぐ質問できる、信頼できる人が近くにいるということ」が大きく作用し、課題解決力がつくことを誘引します。
…と、この説明を当日伺って、?に思ったところもあったので、講演された先生に質問しました。
「安易に質問するような子どもが育ちませんか?」
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