トラックや航空貨物から鉄道、船などより環境負荷の小さいものに物流手段に変更することをモーダルシフトという。しかし、それぞれの物流手段には強み弱みがあり、元々の物流手段が選ばれているのにもそれなりの理由があるため、モーダルシフトは容易には進まない。また、新しい物流手段も出てきている。今回は、新しい物流手段の特性を生かしてモーダルシフトの壁を乗り越えたヤマト運輸の事例をご紹介。
ヤマト運輸によると、同社は既に物流ターミナル間の鉄道輸送は一部で実施しているが、物流ターミナルから宅急便を集配する営業所間でのモーダルシフトは初めてとのことだ。また、宅配便の輸送に路面電車を使うのは、競合他社も含めても今回のケースが初めてのようだ。
路面電車の新設が進めば、トラックや鉄道、船、飛行機にない上記の特性を持った新しい輸送モードが登場することになる。それぞれの輸送モードに一長一短あることや、輸送には効率性、地球環境負荷の軽減の他に、納期や、納品タイミング、小回りといったことも求められることから、一つの輸送モードにシフトするモーダルシフトという考え方では上手くいかない。無理にモーダルシフトを押し進めようとするよりも、複数の輸送モードを組み合わせ、センターやデポといった輸送拠点への輸送と戸配といったそれぞれの輸送における制約に応じて、それにあったモードを使い分ける
モーダルオプティマイゼーション(最適化)
という考え方に立った方が、モーダルシフトは意外と普及するかもしれない。中ノ森 清訓/株式会社 戦略調達 代表取締役社長
調達・購買業務に関わる代行・アウトソーシング、システム導入、コンサルティングを通じて、お客様の「最善の調達・購買」を実現することにより、調達・購買コスト、物流費用、経費削減を支援する傍ら、日本における調達・購買業務とそのマネジメントの確立に向け、それらの理論化、体系化を行なっている。コーポレートサイト: http://www.samuraisourcing.com/
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株式会社 戦略調達 代表取締役社長
コスト削減・経費削減のヒントを提供する「週刊 戦略調達」、環境負荷を低減する商品・サービスの開発事例や、それを支えるサプライヤなどを紹介する「環境調達.com」を中心に、開発・調達・購買業務とそのマネジメントのあり方について情報提供していきます