プレゼンテーションで「勝利」、つまり、営業ならば受注の獲得、社内ならば企画へのゴーサインをもらうためには、聞き手の理解が欠かせない。「動機の源泉」に基づいた4つのタイプ分けとは?
数多くプレゼンテーションをしていると、どれだけ熱心に準備をやっても、なかなか聞き手から思うような反応を得られないこともあります。
そんな時には、聞き手のモチベーション、つまり、その人の「やる気の源泉」がどこにあるかを探ってみましょう。
これ、人によって様々で、その人に合ったメリットを強調してあげるとプレゼンテーションの「勝率」は圧倒的に高まります。
具体的には、「モチベーション・マトリックス」と呼びますが、聞き手の「やる気の源泉」が、
「感情にあるか、理屈が通っていることにあるか」、そして、
「意識の向く先が外部か、内部か」
の2軸によって4分類します。
すなわち、
理性重視-外部の「損得勘定」タイプ
理性重視-内部の「規範意識」タイプ
感情重視-外部の「承認欲求」タイプ
感情重視-内部の「好悪感情」タイプ
です。
それぞれのタイプごとに特徴を説明していきましょう。
損得勘定
これはそのものズバリで、あるモノゴトが自分の得になればなるほど
気持ちが動かされるというタイプ。「得」というのは、金銭面の「儲かり
まっか?」というのもありますが、他にも「政治力」をアップさせることや、
何らかの形で本人にメリットをもたらすものです。
規範意識
ちょっとカタイ言葉に聞こえるかもしれないけれど、要するにある行動が
「正しいか、正しくないか」を非常に重視するタイプ。もしくは、
世間的な正しい、正しくないとは別に自分なりのこだわりがあって、
人の行動などを「美しいか、美しくないか」を重視すると言っても良いですね。
承認欲求
誰かに自分のことを誉めてもらう・認めてもらうのが最高のモチベー
ションアップにつながるタイプです。認めてもらった結果のボーナスとか
はあまり興味がなくて、もうただひたすら人から認められることが
大事で、好きな言葉はもちろん「ありがとう」。
好悪感情
物事を好き嫌いだけで判断する人で、損得勘定や周りからの評価は
そっちのけ。とにかく、自分の内部の感情が大事で、好きとなったら
とことんモチベーションはアップしますが、いったん嫌いになったら
もうたいへん。たとえ職場で上司からの指示だって、「イヤです」の
一言で断ってしまうようなことがおこります。
どうでしょう?だれもが心当たりはありますよね?「自分は、規範意識が強いタイプだなぁ」、とか、「彼女は承認欲求がものすごく高いんだよなぁ」とか。
「モチベーション・マトリックス」を使えるようになると、相手の気持ちを動かすのにどのように話を持っていけばいいか、ずいぶんアプローチが違うのが分かります。
次のページとにかくメリットになる話を持っていけば、「えーですな!...
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