まずは中国に拘束されている高橋定氏の無事と早期解放を願う。 尖閣諸島沖での中国漁船船長逮捕を端とする中国政府の不当な振る舞いを受け、今回は、調達・購買を超えて、中国とどう向き合うべきかについて考える。
中国政府が強気に出てくる要因の一つは、日本は強くプレッシャーを掛けるとすぐに右往左往し、国内がばらばらにことを見透かしているからだ。
普通は、第三の大きな敵が現れると、今まで敵、味方に分かれていたものでも一つにまとまるものだ。中国政府が尖閣諸島の領有権をわざわざ問題として持ち出し、今回の騒動を機会に問題を拡大させているのも、中国国内の拡大する経済格差に対する不満を隠すためや、中国現政権が10月に開かれる中国共産党の中央委員会第5回総会を乗り切るためのものと目されている。中国の方が、外敵を作って党や国内をまとめるという常套手段を上手く使っている。
これは、民主党だけ、政治の問題ではない。日本対中国の問題だ。日本といっても国家という第三者に問題を任せるという意味ではない。我われと恫喝、暴力的手段によって我われの生活を脅かそうとする国との対決だ。暴力に対抗するには不服従しかない。恫喝、暴力に屈してはならない。
こんな危機的状況の中でまずやらなければならないのは、コミュニティとしての日本が一つにまとまり、不当な要求をはねのけることだ。日本政府の対応に問題があるにしても、それは敵に伝わらないようにしつつ、内側で粛々と解決しよう。
今は、日本が一枚岩であることを外向けに示すのが先決だ。
中ノ森 清訓/株式会社 戦略調達 代表取締役社長
調達・購買業務に関わる代行・アウトソーシング、システム導入、コンサルティングを通じて、お客様の「最善の調達・購買」を実現することにより、調達・購買コスト、物流費用、経費削減を支援する傍ら、日本における調達・購買業務とそのマネジメントの確立に向け、それらの理論化、体系化を行なっている。
コーポレートサイト: http://www.samuraisourcing.com/
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株式会社 戦略調達 代表取締役社長
コスト削減・経費削減のヒントを提供する「週刊 戦略調達」、環境負荷を低減する商品・サービスの開発事例や、それを支えるサプライヤなどを紹介する「環境調達.com」を中心に、開発・調達・購買業務とそのマネジメントのあり方について情報提供していきます