いま公開中の『踊る大捜査線 THE MOVIE3 ヤツらを解放せよ!』の評価が極めて悪い。 同時期に『トイ・ストーリー3』をやっているものだから、どうしても同じシリーズ3作品目として見比べてしまう。
さらに、アンディとおもちゃ達との「別れ」は、我々ファンと『トイ・ストーリー』に出てくるキャラクター達との「別れ」も意味している。大人が、この映画をどう観れば良いか=大人としての成長を示唆してくれている良作である。
映画の細部に至るまでが「誠実」なのである。
『トイ・ストーリー』と共に、この映画ファンは成長するはずなんだ。同じ「時間」を共有しているはずなんだ。ということに答え続けている「誠実さ」に、胸が熱くなる。
『トイ・ストーリー3』にあって『踊る大捜査線 THE MOVIE3』にないもの。
それは、ファンに対する「誠実さ」である。
前作からそれぞれ7年、10年という月日が経っている事への謙虚さである。
私達、映画を観る側の者は、日々、出会いや別れを経験しながら成長している。10年前の『トイ・ストーリー2』を観ていた自分とは明らかに違う。7年前に、『踊る大捜査線 THE MOVIE2』を観ていた自分よりは、成長している。
その当たり前の事への、畏敬や想像力もなしに、、、シリーズ作品は創るべきではない。
『トイ・ストーリー3』のラストは、「別れは、互いの成長」だということを伝える名シーンになっている。そして、「本当に承認できる別れ」なんてなくて、「お互いに承認仕切れない別れ」であるからこそ、次の成長があるということを教えてくれる。
『踊る大捜査線 THE MOVIE3』が、和久刑事(いかりや長介)との「別れ」と「成長」を描いているものになったら、もっとステキな作品になっであろうに・・・誠に残念・・・ダメだこりゃ。
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有限会社ペーパーカンパニー 株式会社キナックスホールディングス 代表取締役
昭和30年代後半、近江商人発祥の地で産まれる。立命館大学経済学部を卒業後、大手プロダクションへ入社。1994年に、企画会社ペーパーカンパニーを設立する。その後、年間150本近い企画書を夜な夜な書く生活を続けるうちに覚醒。たくさんの広告代理店やたくさんの企業の皆様と酔狂な関係を築き、皆様のお陰を持ちまして、現在に至る。そんな「全身企画屋」である。