先日、米国のコメディアン・クレイグ・ローウィンさんが、動画投稿サイトYou tubeで100万ドルをおねだりし、実際に100万ドルを獲得したと、世界中で話題になった。実は、日本でも「金くれ」と叫んでいる人達は、たくさん居る。
ネット乞食のための口座情報登録サイト「金くれ」は、2009年10月20日「金くれは金が欲しい人が口座番号とメッセージを記載する、次世代ネット乞食プラットフォームです」と叫んで登場した。
先ずは、ご覧いただきたい・・・。
金くれ
http://kanekure.ssig33.com/
今日も、銀行口座情報を公開するというリスクを冒しながらも、たくさんの登録がされている。口座公開とともに「金を貰ったらやること」というメッセージが併記されている。
その中身のほとんどは、「私は、小さい頃から貧困の家庭で育ってきて、父親からの虐待や酷い虐めを経験してきました。」等々の同情を買ってカンパを募るもの。
その他には、「生活費やパチンコなどではなく、夢実現の資金の一部として活用致します。将来的には、この場所で同じ様に志をもっている人達に還元して行くことが出来ればと考えています。」という夢の資金調達を叫ぶもの。
「働きたくない。2億円くれたら隠居します。」なんて不届きなものから・・・「飯を食べたいので優しい人がいたら10000円恵んで下さい!!」という悲痛なものまで。
全国に拡がったタイガーマスク騒動に便乗して、「タイガーマスクになって、ひとりでも多くの施設にいる子供たちに、ランドセルや文房具をプレゼントしたい!! そしていつか、世界の子供たちの命を、ひとりでも多く救いたい!!」なんてものまである。
この他力本願なサイトで果たしてナンボ集まるのか?その真偽はわからない。しかし、その目安となる面白いニュースが、昨年末から正月にかけて流れていたのでご紹介する。
銀行口座を公開した結果がこれだよ!!
http://ceron.jp/url/d.hatena.ne.jp/y_arim/20101231/1293801282
Twitterでフォロワーを7000人強抱えるフリーライターA氏が銀行口座公開の主であるのだが、その報告には、公開して数日で・・・
"12月30日付までに計28人から総額214,507円
をお振込みいただいております。最小金額は1円、最高金額は50,000円(2人)"とある。自分のTwitterでのつぶやき→実証実験で、20万円を越える金額を集めているのである。
何度も繰り返したら問題にもなるし、こんな大金は集まらないだろうが・・・ライターの貧窮を見かね、1回くらいなら酔狂につきあってみようという人達が、ネット上に居ることは違いない。最小金額1円を振り込む遊び感覚。会ったこともない人に50000円を振り込む伊達と酔狂。このあたりの感覚を共有できるセンスがあれば、「ネット乞食」は、成立する時代なのかもしれない。
次のページネットの中には、「やりばのない感謝の気持ち」や、「行く...
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有限会社ペーパーカンパニー 株式会社キナックスホールディングス 代表取締役
昭和30年代後半、近江商人発祥の地で産まれる。立命館大学経済学部を卒業後、大手プロダクションへ入社。1994年に、企画会社ペーパーカンパニーを設立する。その後、年間150本近い企画書を夜な夜な書く生活を続けるうちに覚醒。たくさんの広告代理店やたくさんの企業の皆様と酔狂な関係を築き、皆様のお陰を持ちまして、現在に至る。そんな「全身企画屋」である。