「自主的に動く社員が少ない!」 多くの企業経営陣が口にする言葉です。恐らく事実だと思います。けれど、この言葉は本当に問題の真因を掴めているでしょうか。
自主的に「動かない」のではなく、「動けない」ことが実は少なくありません。グチりたい気持ちは分ります。しかし、結果につなげる為にはここで終わってはいけません。
自主的に動けない理由を少し考えてみましょう。
①判断が出来ない
②動いた後が不安だ
③指示がなければ、まだ分らないレベルである
④そもそも仕事のスタンスが違う
大きくは、この4つに集約できます。それぞれによって打つべき対策が違いますので、1つずつ確認してみます。
①判断が出来ない
自主的に動くには、個々で判断をしていかなければなりません。判断するには何らかの指針が必要です。社員の方は、この指針が持てていないのかもしれません。「どういった方向に」「何を目的に」「どういう価値を提供するため」、こういったことが伝わっていなければ自発的な行動への判断が難しくなります。①が主な原因である場合は、企業としての指針を明確化して、共有することが対策となります。
②動いた後が不安だ
自主的に行動しても、何か問題が起こったときバックアップがなく放置されてしまう。その状況を恐れて、自主的に動くのを避けている。これはマネジメントの問題です。自主的に動くにも、1人1人の社員には不安があります。上司のバックアップがあればこそ、思い切った行動も出来ます。マネージャー教育、企業体質改善の対策が必要となります。
③指示がなければ、まだ分らないレベルである
社員には教育が必要です。何も教えないで、自主的に行動できる社員はなかなかいません。相手のレベルにあったハードル設定が、成長に繋がります。まだまだ未熟な社員に、高いハードルでの自主性を求めていませんか?目標設定を見直し、成功体験を積むことで、その社員は自主的行動で動けるようになっていきます。
④そもそも仕事のスタンスが違う
本人の「仕事」に対する考え方が違う。よく言われる「モチベーション」に関わる部分でもあります。企業の目指すところと、個人の目指すところにミスマッチがあります。そもそも同じ目的地を目指していないので、「自主性」を求めても成立しません。
ミスマッチを改善できないのであれば、どこかで舟(企業)を変えてもらうしかありません。改善策としては、お互いの利害関係を確認し、共通点からお互いの関係を見直すことです。
どうですか?
「自主的に動かない」という状況も、原因がそれぞれかなり違いますね。こういったことが組織を活性化するためには、とても大切です。
対策を誤らないため、突っ込んだ原因追求をお気をつけ下さい。
組織活性化
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