日本相撲協会の改革を唱えて無謀とも言える理事選出場に踏み切った貴乃花親方。 しかし、既得権を持っている現理事の壁は高く、このままでは敗北は必至。 角界の「社内政治」にうち勝ち変革を実現するために貴乃花が知らねばならない「GTOの法則」とは…
日本相撲協会の役員改選をめぐって、貴乃花親方が理事に立候補することが注目を集めています。
というのは、これまでの理事選は、ほとんど波風が立たなかったから。定員10人の理事を選ぶ選挙は過去あまり例がなく、事前に誰が理事になるか暗黙の了解が出来ていたのでしょう。
サラリーマン社会で言えば、誰が役員になるかは密室の中で決まっているようなもので、組織風土として極めて政治性が高いとの想像が成り立ちますね。
そうすると貴乃花親方の行動も、共感を持って応援したくなる人も出てくるのでは?
だって、人が一人亡くなった体罰問題に加え、薬物汚染、横綱の品格問題と、相撲界は問題山積み。いまここで変わらなきゃ、とんでもないことになってしまうのではないか、と組織変革の狼煙を上げたのでしょう。
ただ、既得権を持った人達が強いのは、これまたビジネス界、角界を問わずすべての組織に共通するところ。
事実、貴乃花親方が理事戦に出馬すること自体が組織の和を乱すと問題視され、彼を支持する他の親方とともに一門から破門されかねないぐらいの勢いです。
なんだか、中間管理職の悲哀を感じてしまいますね…
会社のために変革に立ち上がったは良いものの、経営陣からにらまれて、「地方の営業所へ飛ばすゾ、オラ」と恫喝を受けているような…。そう言えば、最近破綻したあの会社でもそんなことがあったと「沈まぬ太陽」では描かれていますね。
ピンチを救う社内政治の源泉
さて、では、貴乃花親方はこのピンチから立ち直り、角界の改革を実現するためにはどうしたら良いのでしょう?と言う時にぜひ参考にして欲しいのが、「社内政治力の五大源泉」。
その中でも今回はとくに、「派閥」、つまり、利害を同じくする人が多数集まることにより政治力を持つことにフォーカスをあててみたいと思います。
ときくと、なんだかイヤーな感じを持つ人もいるかもしれませんね。「派閥」って、一般的にはあまりいいイメージは持たれてないので。それこそ密室政治の象徴のようになっていて、組織変革を実現するために派閥を作る、というのは、ミイラ取りがミイラになるみたいで、本末転倒と感じる人もいるかもしれませんが…ちょっと待って。
まずは、派閥は社内政治を語る上では避けて通れない現実<リアリティ>ということを肝に銘じておきましょう。島耕作のように派閥に属さない生き方が出来れば良いのですが、これはあくまでもおとぎ話。現実の世界では、自分の想いを実現して成果につなげるためには派閥を形成し、効果的な運営を行い、影響力を発揮するのは必要不可欠です。
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