事業計画書の「資本政策」
投資をしてもらった後に、株主にたいしてパタリと連絡しなくなる起業家がいます。
起業家側の言い分としては
「いちいち煩わせたくない」
「一度投資してもらった限りは、ドーンと任せてほしい」
など色々ありますが、あまり良くはありません。
理由は、ベンチャー企業には必ず上手くいかない局面があり、
そのようなダウン局面に投資家との諍いがあるとさらにウマくいかないからです。
経営者がツラくて弱っている時にさらに叩いて、
せっかくのタマゴをつぶしてしまう「困った投資家」のタイプも確かにいます。
しかし、投資家側だけに問題があるわけではなく、起業家側にも問題がある場合があります。
起業家側が普段から積極的にコミュニケーションをする努力をしていないのです。
事業が順調に行っている時は積極的に報告する起業家は多いのですが、
事業がウマく行っていない時にも積極的に報告する起業家は少ないのです。
投資家にとってみれば、普段は何の連絡もないところに、いきなり、
「実はウマくいってません。預かったお金が消えてなくなりそうです」と
土壇場で告白されても、そりゃ、叩きにいきますよね。
バッドニュースも含めてこまめに普段から報告・相談をしておけば、
いざ本当に事業がウマく行っていない時に、
ネガティブな小競り合いで時間を浪費せず、
前向きに起業家と投資家が一緒に解決策を考えることができるのです。
上級者の使うテクニック
==========================================================================
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┃ WACCを意識したデットエクイティバランス
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
エクシティファイナンスばかりで必要な資金をまかなおうとするケースがありますが、
あまり良くはありません。
エクイティは「借金と違って返さなくていいお金」ですが、
意外と金利(≒期待収益率)は高いのです。
例えば、VCが期待している期待収益率は
仮に無担保貸出利率に換算すると、50-60%。
ヤミ金なみの高さです。
一方で、
デットは「借金として返さなくてはいけないお金」ですが、
支払利息を損金処理できる節税効果があるので、
意外と割安な場合があります。
例えば、中小企業向けビジネスローンが金利10%とすると、
実行税率が30%ならば、実際の負債コストは金利7%。
次のページ安全係数をふくめてエクイティ40%が目安
続きは会員限定です。無料の読者会員に登録すると続きをお読みいただけます。
- 会員登録 (無料)
- ログインはこちら
事業計画
2009.08.04
2009.07.28
2009.06.09
2009.06.05
2009.05.15
2009.04.17
2009.03.06
2009.02.10
2009.02.06