今回は、Webサイトのアクセス解析を軸にWeb戦略、業務プロセス改善、新規事業開発支援など、さまざまなコンサルティングサービスを提供されている、株式会社アクティビスの 上島さんにお話をお聞きします。
現在、WebサイトはWeb2.0の潮流を受け、顧客とのコミュニケーションプラットフォームの位置付けになりつつ
あります。その反面、顧客とのコンタクトプロセスの中で、Webサイトが占める役割も広がり社内のビジネスプロセスやWebサイト戦略を見直している企業も多いです。
そこで、まずはアクセス解析データを活用して、Webサイトの活用状況を評価していくことから始めます。
Webサイトの評価をする際、決済機能があるサイトであれば売上結果がすぐに出るためWeb効果の把握はできますが、サイトで情報を発信し、リアル店舗で買い物をしてもらおうという誘導型サイトの場合は、どのKPIをもって評価すべきか分かりにくい場合があります。
なぜ分かりにくいかというと、そもそもWebサイトの役割や位置付けが決まっていないからです。この場合サイトKPIを設定することより、社内プロセスや顧客とのコンタクトプロセスを先に考える必要があります。 顧客の購買行動に応じて、Webサイトをコミュニケーションツールとしてどう位置付けるかを検討し、サイト上に様々な仕掛けを導入し、お客様の行動に応じた社内のビジネスプロセスの最適化(BPO)を図っていきます。
最近は、お客様のブラウザをシンクロさせWebサイト上で個別提案サービスを実施したり、バーチャルカウンターをサイト上に掲載し営業所と繋げる仕組みを入れたり、またはサイト上から電話番号を入力するだけでコンタクトセンターと繋げたり、他にも音声のみでサイト内商材を検索させたり、音声のみでリアルの店舗に誘導する等、多様な技術やサービスが増えてきています。
Webサイト=コンテンツではなく、Webサイト=コミュニケーションツールとして位置付ける方が、もっと効果的なサイト戦略が考えられます。全ての改革の一歩は、サイトのアクセス解析診断から始めることが肝要です。
今後の御社の展望を聞かせてください。
これまで数多くの業種のWebサイトを見てきて、各社それぞれがサイトKPIを考え、試行錯誤しながらブラッシュアップしていることを知りました。 それらをWebサイトの役割属性によってまとめていけないかと思っています。 アクセス解析ツールから計れる指標は300種類くらいなので、その中からWebサイトの役割属性に応じた
『サイトKPI』の標準化をしていきたいと考えています。
また、経営者やマネジメント層に対する、サイトKPIの自動診断サービスが提供できたらと思います。
Webサイトの役割・機能を見直し、KPIを定義し、改善を行なった後も、継続的にサイトの状況を経営層・
マネジメント層が評価し続けることができる仕組みを提供していきたいと考えています。
(取材後記: お会いしてみると、とても気さくな方で和やかな雰囲気でお話を聞くことができました。
事象を論理的に整理する力に長けていて、また実際に現場経験も多く持っておられるため、とても説得力のあるお話を伺うことが出来ました。)
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