今回は、Webサイトのアクセス解析を軸にWeb戦略、業務プロセス改善、新規事業開発支援など、さまざまなコンサルティングサービスを提供されている、株式会社アクティビスの 上島さんにお話をお聞きします。
パケット型解析は、クライアントPCとサーバーが通信しているデータを集計し活用しようとするものでモバイルも解析できますが、サーバー同士の通信パケットには様々なデータが含まれており、取得部分が明確になっていないと、解析したい情報がすぐには得られないデメリットもあります。
大きく分けると、タグ型はクライアント側、ログ型とパケット型はシステム側で計測するという違いがあり、運用体制よってマーケティング部門はタグ型を、システム部門はログ型かパケット型を導入する傾向があります。これらは方式が違うだけで得られる情報はほぼ同じです。運用コストや運用体制、トランザクション数、解析要件の深さや利用者のITスキルによって適切なものを選ぶことが賢明です。 重要なのは、『何のために計測するか』です。
独立されて、アクティビス ( Activis 「行動主義」「現場主義」の意味 )を設立された想いを
お聞かせ下さい。
今まで、様々なWebサイトを見てきましたが、サイトを解析する目的やサイト自体の役割が明確でない企業が多いことに気付きました。また、高いコストを掛けてアクセス解析ツールを導入したにも関わらず、活用しきれていないケースも多く見られます。つまり、サイト解析データは一種の羅針盤だということに、まだ気付いていない会社が多かったのです。
一番驚いたのは、PV数がWebマスターの人事評価項目に組み込まれ、PV数に応じて給与が決まっていた企業に出会ったことです。解析ツールによっては、ロボットやクローラなどのアクセスを省くとPV数は大きく変動するため、人事評価を上げるためにPV数としてのカウントを増やしてくれと依頼してきた企業もいました。PV数は、例えるならば人の足跡(歩数)にしか過ぎません。何歩 店の中で歩いたか、ではなく、何名来て何回来て、1回当たりいくら買ってくれたかが、本来の指標になります。
コマースサイトであれば、Web=売上数字 が測れるため評価が分かりやすいですが、世の中のサイトが全てコマースサイトとは限りません。 そこで、今後Webサイトが顧客とのコミュニケーションプラットフォームになっていく中で、サイトKPI(評価指標)の標準化が必要になると考えました。よってツールメーカーの立場ではなく中立的な立場、特に顧客の視点でサービスを提供できる、サイト解析やサイト評価・効果に特化したウェブコンサルティング会社を設立するに至りました。
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