正しくニーズのあるお客様を集めて、お伺いする情報、お伝えするべき情報の順序を正しく設計すれば、買う人の割合は一定に落ち着きます。しかし、クロージングのプロセスは少しだけテクニカルになる必要もあります。
あと、「持ち帰って検討します」というのもあります。
これは、明らかに決済者ではない人に提案していたということです。まあ、仕方ないですが、提案対象と共同戦線を張って、上司、決済者に提案しないといけませんね。
さて、ちょっと戻りますが、提案の時、カードは何枚切っていますか?
え、どういうこと?と思いますか?
たまに、3枚ぐらい、一気にカードを切る人がいます。
まあ、2案は捨て案で、1案を取らせに行くならいいですよ。でも、それはやや上級なテクニックです。私は特にセールスをゴリゴリやったことのない会社には1案提示をお勧めしています。
カードは1回に1枚ずつ切る。ヒアリングをしっかりして、カスタマイズ提案をしているのだから、最適な提案があるはずです。そのカードを切る。人間はそんなにいくつもの提案を冷静に判断できるほどの能力があるわけでもないんです。
だから、1案出して、Yes/Noをしっかりもらったほうがよいですね。せいぜい2案までです。その2案の出し方もありますけどね・・・。
その上で、Yes/Noを貰う。
Noだったら、またカードを切る。当然、相手が言っていることを加味した上で、カードを切りなおすんです。
単なる値引きは駄目ですよ。その値段でやれるならはじめからそう言え!というお話しになります。
ちゃんと、工数計算して、適正価格を提示するのは前提ですよ。
ここからはガッポリ取れるだろ、ゲヘヘヘヘ、というようなことは長期的にはやらないほうが無難です。あくまで相手の要望ベースで提案をつくり、その提案の工数から適正価格を提示してあげてください。
世の中、どこでどうつながっているかわかりません。バレると信用が一気に失墜しますので。
そうすると、一気に価格を叩かれることになってしまいます。いつでも適正価格提示を守って欲しいものですね。
値段を下げるなら、お客様に我慢してもらうポイントをいくつか提示しないといけませんね。工数などで値段をはじいているなら、それが可能ですよね?
価格算出ロジックに説得力がない会社を信用の無い会社と言うんです。
それはわかって下さいね。
提案、クロージングのプロセスは、やはり交渉技術が必要になってしまいます。
「明らかに交渉無理ですよね」と思うような人員の場合、交渉をしなくて済むプロセスを組みますけど、ビジネスマンとしての成長を願うなら、失敗しても交渉経験を積ませたほうがよいとは思いますけどね。
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THOUGHT&INSIGHT株式会社 代表取締役
THOUGHT&INSIGHT株式会社、代表取締役。認定エグゼクティブコーチ。東京大学文学部卒。コンサルティング会社、専門商社、大学教員などを経て現職。